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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ツノハシバミ咲いてます

2010年05月26日
秋田
 今日の秋田県内、一日の最高気温を観測したのが早朝!!その後気温は下がる一方で・・・低温注意報が発令されています。突然の寒さに、しまった暖房器具を引っ張り出してきた方もいたのではないでしょうか?
 花や鳥や虫たちには身にしみる寒さでしょうね・・・。


 さて、そんな時こそ花の話題。それも周囲の芽吹きに先んじて咲いていてそこだけ暖かく感じられそうな花をご紹介!

 早春の花と言えば・・・皆さんいくつか名前を挙げることが出来るかも知れませんが、足下に咲く花が多いような気がしませんか?カタクリやキクザキイチゲはその代表格でしょう。どうしても花が大きく色も鮮やかな花に目がいきがちですが・・・低木の新芽に混じって小さな小さな花が咲いていました。それがこちら↓。


 【ツノハシバミ】の雌花です。まだようやく咲き始めたばかりでしたが、濃ピンクの小さな花を見るとそこだけ”熱”を帯びて見えてきます。数日前に撮影しましたからもしかしたら今は見頃を迎えているかも知れません。
 とは言ってもあまりに小さな花ですから気がつく方は少ないかも知れません・・・。そんな時はこちら↓を目印にしてみてください。


 【ツノハシバミ】の雄花です。こちらもおよそ”花”のイメージからは遠い外見ですが、枝先にこうしてぶら下がっていますから目印にはもってこいです!!


 この【ツノハシバミ】は食用可能ですから、その実はご存じの方も多いかも知れません。英名をAsian Beaked Hazelといいます。
 スルドイ方は、「ん?Hazel?」と思ったかも知れません。そうヘイゼルナッツのヘイゼルです。私たちが食べるヘイゼルナッツはセイヨウハシバミという同属の植物の種子です。【ツノハシバミ】の実もやや似たような味がします(というか・・するそうです)。


 ところで・・・「花と実が一致しない植物」って意外に多くないですか?花の時は良くわかるけど、実がなる頃にはなんの植物だったか解らなくなってしまったり・・・、実がなるとお馴染みなんだけど花はどんなものか解らないってことありませんか??
 私にとって、数年前までこの【ツノハシバミ】がそんな存在でした。特徴的な実の付け方をする秋にはこれが【ツノハシバミ】だと意識できていてもそれ以前は全く気がつかない植物でした。




 『うん、そうそう』と共感して下さった方々。花を見るなら”今”ですよ。早速探しに行ってみてはいかがですか??