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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

小さな小鳥たち ~キクイタダキ編~

2010年04月12日
秋田
 いよいよ今週辺りから各地の冬期閉鎖道路の開通が予定されています。この時期は春スキーシーズンのまっただ中ですね!!山麓では「春」が徐々に色濃くなっているけど山岳地帯にはまだまだたっぷりの雪。何処の山にもシュプールがいっぱいです!


 さて、森吉山もまだまだ雪がたっぷり。冬期閉鎖の道路ももうしばらくは閉鎖のままですが、山麓には「春」がやってきています。マルバマンサクが咲き、柳が芽吹き、水芭蕉が咲き始めました。そんな中、小鳥たちも随分と賑やかになってきました。

 今日から数日は、先日観察した小鳥達の混群の中から特に小さな小鳥を取り上げてご紹介します。



 「混群」を構成する小鳥達の中にも観察しやすい鳥と観察しにくい鳥がいます。中でも今日紹介する【キクイタダキ】は警戒心が強くて普段から杉の葉などに隠れながら行動している事が多く、なかなかじっくりと観察させてくれません。なので写真に納めるのも難しい小鳥の代表格の様な鳥ですが、たまたまこの1羽だけが近くの木に止まってくれました。


 とはいえ・・周囲から丸見えになるような場所には止まりません。混み合った枝の中に身を隠すようにしていました・・・。


 ようやく、名前の由来となった頭部の黄色い羽を魅せてくれました。枝が被りまくってますけどこれでもよく見えた方です。


 【キクイタダキ】は日本産鳥類の中で最も小さな鳥の一つとして知られています。鳥の体を計測する時には背中を下にして、嘴の先から尾の先端までの長さを測りますが、【キクイタダキ】のサイズは10cm。まさに掌サイズです。


 そんな【キクイタダキ】が葉の茂った杉林の中を警戒しながら行動していると見つけることすらなかなか難しい!!見つけても忙しく動き回るので双眼鏡に入れるのも難しい!!
 この日は本当にラッキーでした。これから広葉樹も芽吹き始めると【キクイタダキ】にとってみれば身を隠す場所が増えることになりますが私達観察者からすれば益々見つけにくくなることでしょう。


 ですから【キクイタダキ】のような小さな小鳥の観察をするなら・・・今がオススメです!!