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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ミヤマガラスの大群

2010年03月25日
秋田
 この日記の私の記事が500件を越えました。観察会などのイベント以外は、普段の仕事の中で「うわっ!これ面白い」とか「へぇ~そうなんだ?」とか思った事柄を書き綴ってきたらいつの間にか500件を越えていました。
 私たちアクティブレンジャーの仕事場である自然界には日記のネタになるような事柄は無∞限にあります。まだまだネタが尽きることはありません!!


 冬の間、大きな群れを作っていた野鳥達の北帰行が本格化して、大潟の中で野鳥の「大きな群れ」を見る機会はほぼ無くなりましたが、唯一(?)数百羽規模の群れを観察できるのが今日ご紹介する【ミヤマガラス】です。僅かに【コクマルガラス】も混じっていますけど・・・
 【ミヤマガラス】の群れは以前にもご紹介しましたが・・ガンやハクチョウの群れと違って頻繁に群れが移動します。ガンやハクチョウの群れは餌場に人間や外敵が近寄らなければ終日そこで過ごすことも珍しくはありませんが、【ミヤマガラス】の群れはそうではありません。勿論人間や車を見て移動することもありますが・・・動き出すキッカケが良くわかりません。

 でもよく移動するのは確かなので、しばらく群れを観察していると一斉に飛び立つ迫力ある瞬間を観察することが出来ます。この日はちょっと腰を据えて、群れが一斉に飛び立つシーンを待ちかまえてみました。


 それがこの写真です。アニメーションで動くように加工すればいいのかも知れませんが・・・その点はご容赦下さい。
 そもそもそんなに密着していてよく餌を食べることが出来るもんだな?と感心するほど一羽一羽の間隔が狭いのですが、その間隔のまま一斉に飛び上がります。これでよく飛び立てるものだと思いませんか?近くにいる個体とぶつかったりしていないのでしょうか??写真がブレるくらいだから飛び立つときの翼の動きはかなり激しいと思うのですが怪我などしないのでしょうか??


 そんなことを心配しているうちにあっという間に”黒山の人(鳥あるいは烏)だかり”は私の直ぐ側を通って移動していきました。


 ところで、この【ミヤマガラス】と【コクマルガラス】の群れ。一時期居なくなったのでもう北へ帰ったのかな?と思っていましたが、暫くするとまた大きな群れが観察できています。どうやらこれももっと南の地域で過ごしていた群れが北の繁殖地へ帰る際に大潟を中継地としているようです。
 つまり大潟は【ミヤマガラス】と【コクマルガラス】の越冬地でもあり渡りの中継地でもあると云うこと!