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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

承水路の賑わい ~カワアイサ編~

2010年03月10日
秋田
 またまた大潟で撮影されたテレビ番組が放送されます。
 来る3月15日NHKhi のプレミアム8 ワイルドライフで『田畑が育む野鳥の楽園』と題した番組が放送されるそうです。 



 昨日に続いて「西部承水路の今」シリーズ(って勝手にやってるだけですけど・・)第2弾。今日は【カワアイサ】です。

 【カワアイサ】もまた、大潟村をぐるっと取り囲み旧八郎潟とそれが日本海へと注ぐ河口付近と連続する水辺環境を観察していると年間を通して見ることが出来ます。「えっ?夏にも居るの?」と思われるかも知れませんが、河口付近で数年前から7~8羽ほどの小群が夏を越しています。越冬ならぬ越夏個体群とでも言いましょうか?

 こうして年間通じて観察することの出来る【カワアイサ】ですが、この時期が最も羽数も多く、羽の色も鮮やかですから観察するのが楽しいです!!


 数羽単位で点在する事は少なく、こうして数十~百羽程の群れで行動している様子が観察できます。警戒心が強くかなりの距離をあけないと逃げてしまいます。


 このような飛んで逃げる光景もよく見かけます。この時期になると西部承水路では鯉や鮒を狙って釣り人が大勢やって来ます。【カワアイサ】達は自分たちがいる場所の近くに釣り人が到着したのを嫌ってこうして群れで逃げていくのです。


 この様な【カワアイサ】の群れは承水路の氷が溶けた頃にやって来ます。それと時を同じくして鯉や鮒の釣りが始まるようなので、毎年この様な光景が繰り広げられているようです。
 【カワアイサ】の群れも、承水路に並んだ釣り人も、それに驚いて逃げる【カワアイサ】の群れも全てこの時期の「風物詩」なのかも知れません。



 話は変わりますが、お世話になっている日本野鳥の会秋田県支部の方は『時間があれば河口にいる【カワアイサ】達をじっくり観察して換羽の様子なんかを調べてみたい気がするんだけど、限られた時間の中ではなかなか難しくてな・・・』とおっしゃってました。確かに興味をそそられる観察ですよね?今年も越夏個体群がいるようならば、継続して観察してみようかな?と思っている今日この頃です。