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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

堪え忍ぶ

2010年02月10日
秋田
 間もなくバンクーバーオリンピックが開幕しますね?多くの競技種目に注目したいところですが、やはり秋田県出身選手、大学の後輩達の活躍を祈らずにいられない今日この頃です。



 昨日に引き続き、極寒の中で過ごす野鳥達の様子をお伝えします。

 先ずはハクチョウから・・・


 2枚の写真を合成していますが同じ場所からレンズを変えて撮影した物です。上が超望遠で、下が広角で撮影しています。
 上の写真で氷の縁に1羽の【オオハクチョウ】が確認できると思いますが、下の写真の赤い「↑」のところに同じ【オオハクチョウ】が写っています。ちょっと解りにくいのですが・・・さらにその後方を注視すると・・・横一列にたくさんのハクチョウの姿があるのですがお分かりになりますでしょうか??
 猛烈な吹雪であったため、塒から移動せずに身を寄せ合いながら堪え忍んでいる様子が伺えます。


 続いてヒシクイ・・・


 やはり西部承水路の塒に留まっていた【ヒシクイ】の小群です。ハクチョウたちに比べて1羽1羽の距離はやや開いています。私を警戒しているのですが、もの凄い風が吹き付けているので飛ぶに飛べ無い様子でした。勿論この後、早々に立ち去りました。
 それにしても・・こんな日は餌場に行っても雪が深くて餌にありつけないと判断したんでしょうか?

 
 最後にカモ・・・


 氷が張ってない時にはヨシの根元や物陰に隠れて過ごす彼らですが、そこが氷ってしまい居られなくなったので、氷と水の境目まで出てきていました。【コガモ】がひしめき合って居る様子が解るかと思います。
 暴風林があり、他の場所に比べて直接吹き付ける風が弱いので多少過ごしやすそうに見えますが、氷の上を渡るつむじ風はさぞ冷たいことでしょう。



 強い寒波がやってきて、気温が下がり、水辺が凍結し、雪が降り、吹雪となって、地面もその上の空間も「白い世界」になると野鳥達の行動も制限されてしまいます。そんな時、じっと堪え忍ぶ彼らの様子には毎度心を打たれます。そしてその姿を皆さんにお伝えしなければ・・と思ってしまうんです。