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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

伊豆沼の音風景

2010年02月03日
仙台
環境省選定の「残したい日本の音風景100選」に「伊豆沼・内沼のマガン」が選ばれています。
それは、日の出とともにマガンが一斉にねぐらから採餌場へ出かける数万羽の鳴き声と羽ばたきの音が壮観なことから選ばれています。

昨年4月から巡視をしていて、私の心に残った音風景ベスト3を紹介したいと思います。

当然、ベスト1は、マガンの鳴き声と羽ばたきの音なのですが、日の出とともにの飛び立ちもいいのですが、塒入りの際も同じように鳴き声と羽音がするのですが、特に大きな一群が沼めがけて、落雁するとき、新幹線が目の前を通過するときのような振動が体に伝わってきます。



写真は12月初めの5万羽を超える塒入り。塒入りも飛び立ちも今期は後何週間とカウントダウンとなりました。まだ体験していない方は2月中旬までに計画してはいかがでしょうか?




ベスト2に選んだのは伊豆沼が結氷した時に起きる現象です。冬期間に何回あるかわかりませんが、晴れた日の氷のきしむ音です。大きなバリバリッという音が沼から聞こえてくる日があります。ハクチョウやカモの声が聞こえないくらい、雷のようにも感じます。もしかすると、神様が渡るという「御神渡り」のように感じました。

ベスト3は夏の音風景です。夕立、急にあたりが暗くなりものすごい土砂降りになったとき、湖面を打ち付ける雨音なのですが、ハスの葉が優しく受け止めると不思議な雨音になります。

一年を通じて、伊豆沼の自然環境と気象条件が合致した時、私たちの心に残る音風景が現れると思います。是非体感してみてください。