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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

おっとっと・・

2010年02月01日
秋田
 今日から2月。新年のご挨拶をしてから1ヶ月が過ぎました。2月の別の呼び方と言えば如月が浮かびますが他にも「雪消月(ゆきげつき)」と言うのがあります。今の秋田市内は文字通り「雪消え」が進み、「こんな雪が少ない年も無いな~」という声が聞かれます。



 西部承水路や南の池などの水辺が氷ってしまうと野鳥たちの姿はめっきり減ってしまうのですが、どういう訳か?アオサギと【ダイサギ】だけはずっと継続して観察することが出来ています。きっと水辺以外の餌場があるんでしょう。


 先日、南の池に一羽でじっと一点を見つめるようにして過ごす【ダイサギ】を見つけました。私の存在に気付いて視線を向けましたが、チラッと見ただけでまた一点を見据えていました。



 しばらく観察していると・・突然意を決したかのように歩き出しました。氷の上を歩いて水面が見えている場所へと向かっていきました。



 その水辺へは一直線に向かうのではなく、一歩一歩足下を確かめるように(?)慎重に歩を進めている感じでした。
 歩いて遠ざかる【ダイサギ】を見ていると時々、ヒラッと翼を広げます。でも飛ぼうとする気配は感じられません。『どうしたのかな?』と注意して観察すると・・・
 


 どうやら・・氷の上を歩いていると足を滑らせる事があるようで・・・ツルッと足を滑らせた瞬間に翼を広げてバランスをとっているのでした!!
 『おっとっと・・・』という場面ですね!!


 歩き方を注意深く観察すると・・脚を上げる時には氷面でイッパイに広げていた足指を、まるで何かを摘み上げるようにコンパクトにして、その後着氷寸前にまた足指をイッパイに広げて着氷します。その場合、最大限に指を開いていますので我々でいうところの掌が最初に着氷するので時々ツルッと滑ってしまうのでしょうね?ちなみに・・爪をスパイク代わりに使うことは無いようです。


 足を滑らせてしまった時・・バランスをとるために手(翼)を広げてバランスをとるのは我々人間も鳥も一緒なんですね?
 しかし我々はともすれば”すってーん”と転んでしまうことがありますが、【ダイサギ】の場合、身体は軽やかだし、足は長いし、大きな翼でバランスをとるからちょっと滑ったぐらいでは全く転びそうな気配はありません!!その点が我々との大きな相違点です。
 もし万が一野鳥が足を滑らせて転んでいるシーンを撮影できたら大スクープかも知れませんね!!