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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ホオジロの食事

2010年01月18日
秋田
 今年って「暖冬になる」って言ってなかったけ??と思ってしまいますし、そういう声が多く聞かれます。このところ秋田では真冬日が続いたりと厳しい寒さが身にしみます。まとまった積雪もあったりして・・・もう「暖冬」とは程遠い毎日です。



 小鳥たちとの出会いは、ある種「運」が大きく影響するように感じます。天気によって、時間帯によって、周辺にいる鳥や動物によって、人通りによって、交通量によって等など小鳥たちを取り巻く環境によって出会えるか?出会えないか?大きく左右される気がします。
 その分、出会えた時の嬉しさもひとしおです。今日紹介する【ホオジロ】も決して珍しい野鳥ではなく、こちらでは年間を通じて観察できますし、繁殖も身近な場所で行っていたりするので、見慣れたお馴染みの野鳥ですが、この時期になると出会えたり出会えなかったりとちょっと「お馴染み感」が薄れてきます。私のフィールドノートを見ても随分と久しぶりの観察でした。

 その観察は採餌シーンでしたので、今日はそれをご紹介します。







 大潟村であれば何処に行ってもありつける身近な食材『ヨシの実』を食べていました。もし、仮に【ホオジロ】がこの実が大好きだったとすると・・・この大潟村は『天国』でしょうね??村中何処でも大量のヨシを見つけるのは難しいことではありませんから・・・


 でもきっと「好きな食材」でも無ければ「主食」でもないですね・・・小鳥たちが『ヨシの実』を食べるシーンが観察できるのは荒天の日が多いようですから、恐らく雪が降って地面が覆われ、地上で採餌することが出来なくなった時の「一時しのぎ」の感覚で手を出す食材なんだと推察しています。この日も風が強く、雪が降り続け、キーンと冷えた日でした。

 しかし別の言い方をすれば、大潟にいればどんだけ荒天が続いても「ヨシの実」だけは大量にあるから食いっぱぐれはない!!と言えそうですね。そうするとやはり大潟村は小鳥たちから見れば『天国』なのかも知れません。