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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

直接嘴掻き

2010年01月13日
秋田
 このところ、「新型インフルエンザ」の影響で始業式が早まったとか、○年生は始業式前だけど今日から授業。なんて事が聞かれます。ややもするとインフルエンザは過ぎ去ったことで、今はその影響がやや残っていると考えがちですが、「季節性インフルエンザ」はこれからが本番です。しっかりとした予防をしていきましょう!! 



 さて・・・
 どういう訳か・・このところ相性の良い【チョウゲンボウ】が居まして、時々近くでじっくり観察する機会に恵まれます。勿論確信はありませんがきっと同じ個体なんでしょうね??
 先日、またじっくりと観察に付き合って貰ったのでご報告します。ちなみに以前もこの日記にその(?)【チョウゲンボウ】の記事を書いてますのでご参考までにこちらを・・

 この時はタンチョウの確認を終えて移動中でした。道ばたの杭の上に【チョウゲンボウ】の姿がありました。慎重に観察・撮影しましたが、気にする素振りはありません。確かに私を見ているのですが「またこいつか?」位に思われているのかも知れません・・・全く意に介していないようなので近づいてみました。
 

 とってもリラックスした様子で、伸びをしたり羽繕いをしたりしていました。その動きの中で、嘴を掻き始めたので撮影してみました。

 野鳥たちは「羽繕い」の一環として頭や顔の周辺の羽の手入れ等をするために足爪で掻くことがありますが、その動きの特徴から「直接頭掻き」と「間接頭掻き」に分けられています。
 端的に言えば、「直接」とは足下近くまで頭を下げて、頭を掻く動きで、「間接」とは翼越しに足を上げて、頭を掻く動きのことです。なので【チョウゲンボウ】の動きは「直接」にあたります。で、掻いた場所が「嘴」だったのでタイトルを『直接嘴掻き』としたのですが、その嘴を見ると・・・またもや!血や毛がたくさん付着していました。足にも血が付いているようです。

 つまり、今回も食後の『ブレイクタイム』にお邪魔してしまったようです。
 
 血痕や毛の付着した様子から、なにか獲物を足で押さえながら引きちぎって食べた様子が浮かびます。リラックスした和やかな表情に見えても、やはり猛禽類!ですね。


 そしてひとしきり、羽繕いをすると・・・


 この様に少しだけ翼を緩めて、身体全体をブルブルッと振るわせました。この直後何処かへと飛んでいきました。「おかわり」を獲りに行ったのでしょうか?それとももっと落ち着く場所で休憩するのでしょうか?