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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

朝陽に向かって

2009年12月25日
仙台
先週から宮城県内のラムサール条約登録湿地も凍てる寒さとなりました。それでも日本海側の寒波、根雪を思えばまだまだと言われそうですが、日本海側の雪の影響は、冬の渡り鳥たちにとっても影響は大だと思います。思わぬところにもガンカモ類が飛来するかもしれません。皆さまの地にも、見慣れない水鳥がと、目を皿のようにして観察してみてはいかがでしょうか!

そんな寒い朝の化女沼はこんな感じでした。
朝7時すぎ、マガンやヒシクイが一斉に飛び立ち、皆が向かうは朝陽、東の空に大小の群れが飛んで行きました。



写真でもわかるように山々は雪に覆われ、マガンやヒシクイは化女沼の東側に広がる平野に餌を求めて飛んで行きます。雪の無い田んぼを求めて!

同じ日の蕪栗沼です。ここは水面が凍り、オオヒシクイは滑らないよう慎重な足どり、脚は冷たくないのかな?
先日の「冬の渡り鳥観察会」八木山動物公園編で勉強したのですが、水鳥の足の血管は網目状になっていて寒くないとのこと、そのことを「ワンダーネット」と言うそうです。それぞれの工夫で冬を乗り切ることでしょう。

今年春、アクティブレンジャーとして仕事をはじめましたが、4ヶ所の国指定鳥獣保護区の自然に触れ、また地元の方々にご協力をいただきながら、年越しすることとなりました。皆さま、ありがとうございました。

「木の葉なき むなしき枝に年暮れて 
       まためぐむべき 春ぞ近づく」 玉葉集から

まさに皆さまからの情報や教えていただいたことは私にとってはめぐみです。また春に向かって、自然の様子を伝えていきたいと思います。