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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

いつもの朝、特別な朝

2009年11月06日
仙台
まずは「冬の渡り鳥観察会」お知らせです。
仙台自然保護官事務所では毎年恒例の「冬は二本立て!」2週連続で観察会を行います。詳しくは、こちらをご覧ください。

10月塒入りの報告をしましたので、今度は飛び立ちを報告しようと思います。

伊豆沼に到着したのは、朝5時過ぎ、まだ暗く西の空に月、東の空には星が瞬いていました。車を降りると、大勢のマガンの声が水面から聞こえてきます。伊豆沼では数か所、飛び立ちの観察ポイントがありますが中でも一押しの場所でその時を待つことにしました。

気がつくと月は雲に隠れ、東の空の雲にオレンジの色が混じりだし、時折マガンの声に変化があります。その時双眼鏡を覗いていると、バラバラと飛び立っているマガンがあり、はじめは「これが飛び立ちなの?」と疑いましたが、突然、マガンの声がさらに変わり、一斉に舞い上がりだしました。

時計を見ると6時5分、旋回しながら水面の黒いシルエットが上空へと、オオハクチョウの中にはそれにつられるかのように飛び立つもの、関係なくまだグーすかと眠っているもの様々でしたが、大きな黒い影は気が付いたら、それぞれのグループに分かれ、餌場へと出かけ静かな水面へと変わりました。
但し、マガンもその時によって全てがいなくなるわけではありません。ゆっくり過ごすグループもあります。

飛び立ちのショーが終わるころ太陽が昇り始めました。この季節のこれが伊豆沼のいつもの朝のようです。
しかし、私たち観察者にとっては特別な朝、特別な朝を体験した人々がこの日も沢山いました。


みなさん満足そう、寒さを忘れた貴重な時間でした。

お願い:塒入り、飛び立ちの観察は気温が下がり、体が冷えトイレが近くなるかと思いますので、事前に公衆トイレ等で済ませてからお出かけをお願いします。近頃、その場でというケースがあり付近が汚れていることがあります。是非、観察者の皆さまにはマナーを守り、綺麗な環境で観察できるよう心がけていただきたいと思います。