東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

バン 若

2009年10月29日
秋田
 秋田では紅葉が里まで下りてきて、身近な里山や公園でも「紅葉狩り」が出来るようになってきました。
 通勤時には通りの落ち葉を集める方々がたくさんいらっしゃって、見ず知らずの方々とご挨拶する機会が増えました。こういうのって気持ちの良いことですね!!



 以前、この日記で「色々あって、かなり遅い時期になってようやく繁殖・子育てを行った」【バン】についてお伝えしたことがありましたが、今もその影響が続いているようなので、続報(?)としてお伝えします。

 間もなくやって来る「冬」に向け、野鳥たちも移動したり、羽を衣替えしたりしているこの頃ですが、大潟での【バン】やオオバンは、水路が結氷する一時期をのぞいて、ずっと観察が可能ですし、その一時期であっても観察範囲を広げるとほぼ1年中観察が可能な種です。

 なので、継続して成鳥を観察する事が出来るのですが。今年は繁殖のスタートが遅れたせいか?まだまだ幼羽のままという個体を見かけます。


 側面に白い羽があるので【バン】と解りますが、本来の特徴である艶っぽい黒い羽と、赤い額版は見られません。若鳥ですからその特徴が無くてもおかしくはないのですが、この時期であれば、羽は真っ黒になり、小さな額版も見られはずですが・・・


 この個体であれば、いつもの年であってもそれほど違和感は感じないかも知れませんが・・・


 並べてみるとその差がお分かりになるかと思います。
 しかしどうしてでしょうか?野鳥に限らず、他よりも成鳥が遅い個体が気になってしまうのは?思わず肩入れして、『頑張れ!』と思ってしまうのは私だけでしょうか?


 とはいえ・・・この現状は我々人間の生活が大きく起因していることを見逃してはいけません。
 以前の記事はこちら↓
不憫です・・・
バンは逞しかった!