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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

相性??

2009年08月17日
秋田
 今朝の通勤の車窓から甲子園応援特別列車を見かけました。昨日は北秋田市で花火大会があり、森吉山野生鳥獣センターには夏休みの自由研究の題材を求めて小学生達がやって来ていました。そんな情景に、そろそろ夏も終盤に差し掛かったんだなぁ~と実感しています。



 さて、秋田は数日暑い日が続いています。今日は夏の終盤の暑い日に出会い機会の多い生きものを取り上げます。でも苦手な方もいらっしゃると思いますので、そんな方はスルーして下さい(笑)。


 春真っ盛りの頃、森吉で出会った、とある研究者とお話しした時のことです。その方は哺乳類の研究のために森吉へ来ていたのですが、その為に歩いている時、歩道でたくさんの爬虫類・両生類を観察したんだそうです。あまりに多くの観察機会があったそうで、『ここは爬虫類や両生類のフィールドとしてかなり面白いんじゃないか?』という事をしきりにおっしゃっていました。
 私も興味があったので、どんなものを観察したのか?と聞いてみるとサンショウウオ類、カエル類は私の観察と概ね同じような傾向だったようですが、ヘビ類だけは私が持っていた印象と大きく違っていました。
 

 ※はい、お分かりですね?そう今日の話題はヘビです。スルーするなら今です!!


 私が、巡視中などにもっともよく出会うのは【ヤマカガシ】です。ヘビを観察した際の3回に2回は【ヤマカガシ】です。あとは【シマヘビ】か【アオダイショウ】が残りの3分の1にあたるのですが、その方は『【ジムクリ】がたくさんいますね?』と言うのです。私がアクティブレンジャーになってまだ1度しか会ったことのないヘビを『よく見る』とは?
 私の観察では森吉でもっとも観察機会の多いヘビランキングは、【ヤマカガシ】がダントツ1位、そして【シマヘビ】【アオダイショウ】と続き、【ジムクリ】はレアは種となっていました。
 しかしその方の観察では1位【ジムクリ】、僅差の2位が【ヤマカガシ】だったそうです。
 なにが原因なんでしょうか?観察時間の違いなのかな?と思って今年は気をつけて観察するようにしていますが、結局ランキングに変動は無し!!という事は「相性」かな??なんて現実逃避しています・・・・(苦笑)誰か正確な観察データを持ってないかな??(もう他力本願です。ハイ・・)
 


 ということで、先日であったヘビたちをご紹介しますが、勿論、ランキング通り、1位の【ヤマカガシ】と2位の【シマヘビ】のご紹介。


 出会いは貴重なので、じっくり観察してしまいますが、あまり協力的ではありません・・・。




 こちらは出会いの頻度も高く、こんな口を開けたポーズも見せてくれました。それにしても口の動きちょっとおかしくないですか??自分よりも大きな物を飲み込む【ヤマカガシ】ですから口の可動域も広いんでしょうかね??


 これから秋にかけて益々観察機会は増えるものと思いますが、基本的にヘビは臆病な生きものですから決して脅かしたりしないようにしましょう!!秋は彼らの繁殖期ですから神経も過敏になっているかも知れません・・・。特に【ヤマカガシ】には2種類の毒がありますから、注意は万全に!!