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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハンゴンソウ駆除活動

2009年08月07日
裏磐梯
8月5日、磐梯朝日国立公園裏磐梯地区の五色沼周辺において、特定外来生物であるオオハンゴンソウの駆除活動を実施しました。
 五色沼周辺は国立公園の中でも特に保護を必要とする区域に設定されているため、通常植物を採ったり、傷つけたりすることができません。しかし、在来種の生育に悪影響を及ぼすオオハンゴンソウは駆除することが認められています。既にかなりの数が侵入しているオオハンゴンソウを駆除するのは非常に手間がかかるのですが、関係者や地元の方を併せた63名の方々の協力の下、一斉に作業を行うことにより、短時間の内に効果的な駆除を行うことができました。



東北地方環境事務所からのあいさつの様子。当日は福島県自然保護協会、裏磐梯観光協会、裏磐梯エコツーリズム協会、パークボランティア、裏磐梯ロイヤルホテル、福島県庁、北塩原村役場の方々や、地元の一般参加の方々にお集まりいただきました。暑い中ご苦労様でした。


歩道沿いの作業の様子。オオハンゴンソウは歩道からは見えない林内の日当たりのよい場所にも数多く生育しており、歩道付近から藪の中まで駆除が行われました。


 裏磐梯地区における今回のような大規模なオオハンゴンソウの駆除活動は、平成19年から行われています。年々オオハンゴンソウの大きさが小さくなってきている印象を受ける反面、なかなか劇的に数が減らないのが実情です。やはり一度はびこってしまった外来生物を完全に取り除くことは容易ではなく、今後も継続的な駆除活動を行っていく必要があると感じました。



オオハンゴンソウです。もともとは北米原産で、写真のような大きな黄色い花をつけます。周りの植生によって背丈が違い、近くに大きな植物が生えているような場所では、2mを超える個体も見られました。

なおオオハンゴンソウは特定外来生物に指定されていているため、除草は外来生物法に則って行われました。特定外来生物の取扱は法で定められており、生きている個体(個体には種子や胞子、種によっては器官も含まれる)を持ち運んだりすると罰せられることがありますのでご注意ください。