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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

大潟のオオセッカ

2009年07月30日
秋田
 今朝の通勤時はとあるキャラクターが描かれた新幹線を見て何故かちょっとテンションが上がり、「夏休み」は電車の旅も良いなぁ~なんて思ってしまいました。とか何とかいってもアクティブレンジャーには夏休みなんて無いんですけど・・・


 
 大潟草原鳥獣保護区にいる代表的な野鳥と言えば・・?最近はタンチョウも随分と話題になっていますが、古くから観察してきた地元の方々には、あるいは長いこと鳥見を続けている全国の方々にとっては『大潟といえば【オオセッカ】』ではないでしょうか?
 かつて200羽を超える【オオセッカ】が確認されていた大潟草原ですが、次第に生息数が減っていき、ある時激減し、ついに全く確認されない時期があって『大潟には【オオセッカ】がいなくなった』というイメージがいつの間にか定着してしまったようです。
 今は【オオセッカ】と言えば仏沼や岩木川河口が主な夏期の生息地として知られていますが、実は数年前から大潟草原にも少数ではありますが【オオセッカ】が現れています。

 今年も5月の初旬に最初の飛来を確認し、以後今日までずっと継続して観察されています。その間、鳥獣保護区の管理員さんを中心に細心の注意を払いながら観察を続けています。
 しかし、この【オオセッカ】という野鳥、鳴き声や特徴的な囀り飛翔で生息の確認は比較的容易なのですが、なかなか生活が見えてきません・・・メスの個体はいるのか?繁殖は? 課題もたくさんあります。
 





 しかし、この姿を見て、この囀り飛翔を見ると、これまで取り組んできた生息環境改善の取り組みの成果が出ていると実感でき、安心すると共に、もっともっと頑張らねば・・という気持ちも湧いてきます。

 今は、飛来が一時途絶えたものの、再び大潟草原に飛来し、しかもここ1~2年は長期にわたって生息するようになってきた。という段階です。この先、もっと羽数が増えて、繁殖も安定的に行われるようになり、「大潟草原に行けば【オオセッカ】に逢える」。そうなるように取り組みを続けていきたいと思っています。