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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

【実施報告】 自然観察会『ヒバクラ湿原のお花畑』

2009年07月14日
秋田
 昨日の日記で、観察会の報告に先んじて山上湿原のニッコウキスゲの話をしましたので前後しますが、今日は観察会のご報告を!

 森吉山野生鳥獣センター運営協議会主催の観察会は地域的な特色を踏まえて渓谷沿いの歩道や渓谷そのものを歩きながら行う自然観察会が多いのですが、今月は珍しく登山をしながらの観察会を行いました。
 募集に際して各新聞や北秋田市のHPや広報誌など各機関にご協力していただいたところ、多くの方々にお問い合わせ・ご応募いただき、当日は34名の方々にご参加いただいて実施しました。




 いつものように10名ほどの班に分かれて各班の講師が随所で解説をしながら、余裕を持ったペースで登っていきました(一人何度注意しても徐々にペースの上がってしまう人もいましたが・・・)。



 このコースはブナ帯~ネズコ(クロベ)&杉帯~モロビ(オオシラビソ)帯と植生の垂直分布が明瞭で歩いていると、自分が今、どれくらい歩いてきたのか把握することが出来ます。
 モロビの香りがしてくるころから、コースの傾斜がきつくなります。これからの頑張りどころに備えて、自然解説しながら一服します。森吉山一帯にはモロビにまつわる古くからの習慣があって、講師達は自分の体験を交えて話をしていました。参加者のアンケートを見ると、この時した話が好評だったようです(詳しくはいずれ機会を見てご紹介しようと思います)。



 そして、急坂に備えるならやはり冷たい湧き水が一番でしょう!!湧水の豊富な森吉山界隈にあって、知名度では1,2を争う名水です。ここで喉を潤しもう一頑張りして、山上湿原のニッコウキスゲに迎えられたのでした。