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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

特別鳥獣保護区の中の田んぼ

2009年07月09日
仙台
梅雨らしい天気、雨のお陰で特に瑞々しく田んぼが見えます。
今日は、蕪栗沼の周辺の田んぼ、田園に注目してみます。

ここは多分、国指定特別鳥獣保護区としては珍しい区域だと思います。
なぜならば、湿地や干潟だけではなく、水田や町の一部も鳥獣保護区
になっているからです。でも、田んぼのまわりを見てみると、どこにでも
ある水田、畑、休耕田なのです。それがなぜと、普通は思うかもしれません。
それが大切なのです。普通に田んぼでサギの仲間が採餌していたり、休耕田
には、オモダカ、コナギ、ガマなど水田の環境に合わせた植物やいきものが生活していることです。それが冬場のマガン、ヒシクイの餌場や塒(ねぐら)として安心して越冬地としての条件ともなっているのではないでしょうか?
飛躍しすぎかな?

だからこそ、「国指定蕪栗沼・周辺水田特別鳥獣保護区」なのですね!


どこにでも見られる田んぼの光景ですが、ここも特別鳥獣保護区です。


ごく普通にニホンアカガエルがいました。ニホンアカガエルは所によっては絶滅危惧種にされている場合もあります。環境が産卵場所や生活場所がちゃんとしているからだと思います。いきものにとって安心な場所広がっているのでしょう。特別鳥獣保護区のラインは人が引いたものですから、いきものには見えません。ですから、保護区以外もかなりいい環境なのでしょうね!

これはきっと、おいしいお米ができるぞと思います。(まだ食べていないので秋が楽しみです。)


ちょっと心配なこともあります。この頃目立ってきたのが、この花オオハンゴンソウです。アップで見るときれいですが、特定外来生物です。ほかにも蕪栗沼ではウシガエルの合唱が響いています。在来生物への影響を考えると要注意です。これからの課題でしょうか。