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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

井土浦のいきもの

2009年06月24日
仙台
井土浦の巡視、今回は自転車道にある制札を点検するのが目的でしたので、自転車で回りました。自動車と違い、直接に暑さ涼しさ、風、音を感じながら今回もいろいろな出会いがありました。

午前中からどんどん気温が上昇、風がいつもより強いのか、常に海からはゴォーゴォーと波の音が耳鳴りのように聞こえ、もう片側の耳にはセッカ・オオヨシキリ・ホトトギス・ウグイスの囀りを聞きながらとなりました。

水鳥の姿は見えず、その代りに私のアンテナが動いたのは前回もちょっとお話しましたカニでした。蒲生干潟・井土浦ではヨシ原、潮の満ち引きで現れる泥分の多い所、砂の多い所と少し環境が違うところがあります。そんな違いを上手く棲み分けしているカニ達いるのです。




名前に葦原が付いているアシハラガニです。特徴は甲羅の前側縁の部分にギザギザの歯があります。見ていてビックリしたのは行動が素早くカニ爪は泥に埋まらないことでした。

泥の多い部分では、いっぱい大小の穴が開いていて、それらに穴のサイズに合ったカニが出入りしていました。写真中央はヤマトオサガニ、泥の多い所がお気に入り、規則正しいハサミの上げ下げがダンスのようにも見える行動や、両手(ハサミ)を交互に口に持ち運びお食事は見ていて飽きない光景でした。

ほかに、蒲生干潟の砂が多い所では砂団子を作る小さなカニ甲羅も砂そっくりの模様のコメツキガニもとってもチャーミングです。まだまだ他の種類のカニにも会えそうで干潟の楽しみの一つになりそうです。



制札の写真を撮っていたら、サッサッと近づいてきてオッとびっくり、目と目が合ったのはイタチでした。こんな出会いが暑さを紛らしてくれました。

干潟は水鳥という印象でいたのですが、その周りにはいろいろないきものや植物が生活していることを実感!次はどんな出会いがあるか楽しみ!

久々に自転車に乗ったら、風を感じた巡視日でしたが、次の日はお尻と腕が筋肉痛・・・。日ごろ歩いているのですが使う筋肉が違ったようです。