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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

脇目をふれば・・・

2009年05月26日
秋田
 何事かに集中する様子を『脇目もふらずに』と言いますが、どうにも野外に出た私にとっては不可能な事です(苦笑)。どこに面白いシーンが待っているか解りませんからキョロキョロしっぱなし(とは大げさですが・・)です。

 大潟の西部承水路では水路沿いの道路からの巡視になり、『保護区の巡視』をするのであればその水面だけを観察していれば良いのですが、特にこの時期は反対側の田んぼに色んな野鳥たちが飛来していて、巡視中に何度も何度も脇目をふってしまいます。


 田植えが終わったばかりの田んぼに【オシドリ】のペアがいました。彼らの繁殖といえば「earth」という映画にも登場していましたが、山の中にある高木の樹洞などをよく利用するようです。大潟はそのような環境にはありませんから、これから何処かへ移動する途中なのでしょうか?
 秋田では田植えが終わったばかりの田んぼで過ごす【オシドリ】のペアの写真がよく見られます(ちなみに大潟草原鳥獣保護区の管理棟にもその様な写真が掲示されています。)。この光景は秋田ではお馴染みの光景なのです。


 今年もまた田植えの時期に【オシドリ】がやって来ました。この時期になると『【オシドリ】が居るんじゃないか?』と期待して脇目をふるのです。


 代掻きが終わり、田植え直前の田んぼとその周りの畦道に【アマサギ】が4羽飛来していました。この日(22日)が大潟周辺での初認だそうです。田んぼの中にいる【アマサギ】は白い羽にオレンジ色の鮮やかな羽が相まって本当に目をひくキレイな鳥です。この日観察した4羽はオレンジ色の羽が頭部や背中に明瞭な個体から僅かに頭部と背中にオレンジ色が浮かんで見える個体まで揃っていて、個体毎の濃淡をじっくり観察しました。


 この個体は2番目にオレンジ色の明瞭な個体です。【アマサギ】もまたこの時期決まって観察できますが、観察期間が短く、頻度も高くはないので出会った日には『今日はなんかイイ事があったな』と思ってしまいます。


 今日取り上げたどちらも脇目をふらなければ見られないというわけでないのですが、どちらもキレイな野鳥ですから、ついつい姿を追ってしまいますね。