東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

夏と冬を繋ぐ静かな楽園?

2009年05月21日
仙台
蒲生干潟・井土浦に行ってきました。
砂浜は今、ハマエンドウの花は青紫の絨毯のように満開です。
ハマナスも気持ちよさそうに咲いています。
この中でちょっと気になったのが、見慣れない黄色い花が咲いて
いるので調べました。
コマツヨイグサ(北米原産)
花期:5月から11月、
環境:海岸、岩場・礫地
草丈:足首位の高さ、直立せず、這う
明治末期に日本に帰化した植物でした。本来の砂浜には無かった植物が
入り込んできて、気づいた時にはコアジサシの営巣地だった場所が環境
劣化してしまう一因です。コマツヨイグサを悪者とは思いませんが砂浜が
草地にと変化しているのは間違いありません。

干潟に目を向けると、白黒模様に見える水鳥がいます。スズガモ(写真)でした。北へ帰る途中、東北の新緑を楽しんでいる冬鳥です。一方では、カッコウが鳴きはじめました。オオヨシキリの巣に卵を託す為の作戦が繰り広げられるのでしょう。

井土浦では、キアシシギが15羽水面に顔を出してる枯れ枝で休んでました。皆夏羽に変身、脇腹の波状紋、そして黄色い足が特徴を観察しました。広いフィールドですのでどうしてもはっきりした写真が撮れないのが残念です。(本当は腕の問題かもしれません)

井土浦の周辺は、蒲生干潟より人があまり近付けない為か、砂浜の前線にはオカヒジキも生育しています。人が多く入るところは帰化植物も増える傾向があるのか?これからも目が離せない場所です。