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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ブナの巨木

2009年05月19日
裏磐梯
磐梯朝日国立公園の裏磐梯地区で、巡視中にブナの巨木に出会いました。
裏磐梯とは磐梯山の北側の桧原湖、秋元湖、小野川湖、五色沼湖沼群など300余りの湖沼群を中心とした地域のことを言います。121年前磐梯山(小磐梯)が噴火した際に岩なだれによって埋没した地域と、被害を免れた地域が隣り合っているという特徴があります。
裏磐梯の代名詞的な観光スポットである五色沼も爆発のときにできた湖沼群で、周辺のハンノキ林やアカマツ林などは121年前から歴史が始まったばかりの、まだ遷移途中の植生です。
今回のブナの巨木は噴火の影響が比較的小さかったと思われるブナ林の中にありました。幹回り約5.6mの巨木で、大人4人でも手を繋いで一周できないくらいでした。噴火の影響を受けていない場所では、他にもこのような巨木があるのかもしれません。
ちなみに、五色沼周辺のアカマツは自生のものばかりではなく、その昔遠藤現夢という人によって植えられたものもたくさんあるのですが、それについてはまたの機会に。


ブナの巨木。樹齢はどれくらいなのでしょうか。表面の苔も巨木感をかもし出すのに一役買っていました。