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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

雨の日のツバメ

2009年05月12日
秋田
 秋田自然保護官事務所では今度の週末、17日(日)に大潟草原鳥獣保護区内に於いて野鳥観察会を実施いたします。今日現在参加者の定員まで若干の余裕があります。もしかしたらオオ○○○も見られるかも知れません!!今からでもまだ間に合います。是非お申し込み下さい。
 詳しくはこちら→http://tohoku.env.go.jp/to_2009/0430b.html


 昨日の大潟草原は雨でした。野鳥達も久しぶりの雨にちょっと憂鬱そうにしていました。特に抱卵中・育雛中の野鳥たちは卵や雛を雨に濡らさないようにと、翼を広げ気味にして巣の上でじっと耐える姿はいじらしくもありました。

 雨の日に特に目に付きやすくなる野鳥といえば【ツバメ】が挙げられます。いつもは上空をびゅんびゅん飛び交い、水面に向かって降下して、水面すれすれを飛び回る姿を当たり前のように見ていますが、一度雨が降ると、低空を飛び交い、車を止めて観察していると窓の直ぐ側を飛びすぎる事も度々です。
 また雨の日はいつもよりも羽を休める時間が長くなるようです。もちろん私の個人的な印象でしかありませんが、晴れの日に電線でくつろぐ時間よりも雨の日に低木やヨシの上で羽繕いする時間の方が長いように感じます。



 この時は承水路の巡視中にふと反対側の田んぼにいるシギが目にとまり、車を止めて観察していたのですが、水路側になにやら気配を感じたので目をやると数羽の【ツバメ】が枯れヨシの上で羽繕いしていました。

 保護区内では、普段なかなかゆっくり【ツバメ】を観察する機会はないのですがこの時は運良く直ぐ側のヨシに止まってくれたのでじっくり観察することが出来ました。



 この【ツバメ】は背中や胸の辺りを念入りに羽繕いしていました。雨の降る中、時間を掛けて羽繕いしたので翼に雨のしずくがたくさん付いてしまったのでしょうね?その場で勢いよく翼をばたつかせた時に飛び散った飛沫の多かったこと・・・この直後、仲間の【ツバメ】と共に飛び去っていきました。


 時々『雨の日は野鳥観察は出来ないでしょう?』といわれます。確かに望遠鏡類も使いにくくなるし、雨自体がスクリーンのようになって観察はしにくいことが多いのですが、今日紹介した【ツバメ】のように雨の日こそ観察しやすい野鳥もいるんですよね!