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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

自然にやさしく、楽しい釣りを!

2009年05月11日
仙台
今回は化女沼(けじょぬま)です。
国指定鳥獣保護区指定、ラムサール条約登録も昨年された
ところです。

ここ化女沼は、江戸時代には農業用ため池として現在は多目的ダムとして
利用されています。「ダム湖がなぜ、国指定なの?」と疑問に思われるかもしれませんが時代とともに環境の変化が、マガンや亜種ヒシクイの越冬地として
重要なところとなっていることです。

東北自動車道長者原SAからも見えるので「あっ!行ったことがある」という方もいるかと思います。

ぐるっと車で一周できるのですが、数か所に駐車場がありそこには平日でも数台の車が止まっています。冬場はガンカモ類が多く、今は植物でも昆虫でもなく釣りを楽しむ方々が多い季節です。


ダムの管理事務所のところからの化女沼です。湖面の面積は34ha、写真からはそんなに広いとは感じないかもしれません。

釣りをしていたおじさんが写真を撮らせてくれました。ブラックバス(上)、ブルーギル(下)です。釣り糸を垂らすとあっという間に釣れましたからかなりの魚たちが生息していると考えられます。魚たちをおじさんはちゃんとそこで始末していました。

ここは水生植物が面白いと思い水辺の歩けるところを回ってみましたが、踏み跡(小道)は釣り人につながり、岸には釣り針や釣り糸、水面を覗くとその稚魚がうじゃうじゃと、これでは在来の魚たちはどうなるのかな?そんなことを考えてしまいました。ちゃんとルールを守って釣りをする人々や在来の生き物のためにもルール、マナーを守り楽しい釣りをお願いしたいと思いました。
伊豆沼、蕪栗沼、化女沼は「緑の回廊」ならぬ「水の回廊」だなと感じながら
これからも見守りたいと思います。