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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

サギのコロニー襲撃事件

2009年04月30日
秋田
 毎年繰り返す失敗ですが、この時期の紫外線をなめてかかると大変な目に遭いますね・・・今日は顔がヒリヒリしています。野外で活動される方は日除け、紫外線対策は必須です!!


 え~~、ちょっと前の話ですが・・・大潟の管理棟で観察していると、沢山の野鳥たちが保護区の上空を乱舞しているのが見えました。「またチュウヒが現れてカモが逃げ回っているのかな?」と思ったのですが、実際は【ゴイサギ】と【アオサギ】がコロニー周辺を鳴きながら飛び回っているのでした。↓見えにくいかも知れませんが松林の上に散らばる黒い点々が【ゴイサギ】と【アオサギ】です。



 この時期は【ゴイサギ】が造巣に取りかかっていて、【アオサギ】は抱卵中でしかも間もなく孵化を迎えるという時期でした。



 そんな大切な時期に【アオサギ】が巣を離れて飛び回るなんて”異常事態”です。何があったんだろう?と注視しても原因が良くわかりませんでした。

 しかし、別の場所で「もしかして・・?」という証拠が見つかりました。その光景は凄惨なものだったので自粛してその一部だけを掲載しました。



 【アオサギ】の卵です。キレイな色をしています。しかし、残念なことにそんな事を言っている状況でも無いんです・・・
 コロニーのほど近くに、アオサギの卵が大量(20個以上)に落ちていました・・・。それはいわゆる”殻”ではなく中身の入った状態の物で、中には中身が飛び散った物も多く見られました。
 この状況から想像するに「サギのコロニー」を何者かが集団で襲い、その巣から卵を大量にさらって来た『サギのコロニー襲撃事件』があったようです。

 犯人は何者か?抱卵中の【アオサギ】が巣を離れてしまうほどの存在で・・大量の卵を奪ってくる組織力があって・・なんとなく犯人像が見えてきましたね?