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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

アオサギのコロニー

2009年04月13日
秋田
 秋田市内では梅の花が満開となりました。沿岸地域からは桜の開花便りも聞かれるようになりました。今度の週末は各地で”お花見”の賑わいが見られるでしょう!!


 大潟で”賑わい”を見せているのが管理棟から観察できる『アオサギのコロニー』です。
 先週末の段階で巣の数は3桁に達していて、そのほとんどで現在抱卵中です。抱卵中の【アオサギ】は巣の上で伏せているので、巣の中の様子はなかなか把握できないのですが(写真1枚目)、時々ハシボソガラスが近づいてきたり、トビがコロニーの上を旋回すると警戒して立ち上がること有ります(写真2枚目)。その時に運良く強めの風が吹いたりすると松の木が揺れて巣の中の様子が見える時があります。その瞬間を撮影するのは難しいのですが、スコープで観察するのは可能です。先日もちょうど立ち上がったときに松の木が揺れて巣の中に青っぽい卵が確認できました。


 コロニーの中の巣の過密部分を撮影していますが巣の上で伏せていてその雰囲気がイマイチ伝わらないかも知れません・・。


 この時はコロニーの上を数羽のハシボソガラスが飛び回り、巣の上の【アオサギ】が立ち上がりました。中には立ち上がらない個体もいますが、過密状態が分かるかと思います。

 【アオサギ】の抱卵期間はおよそ25日から28日だそうです。現在抱卵を初めておよそ10日前後が経過しました。順調にいけば4月末~5月上旬のゴールデンウィーク頃にはコロニーの巣の上に雛の姿を観察すると事が出来ると思います。楽しみですね~!!


 ところで・・・抱卵しているのは一つの巣に一羽の【アオサギ】ですが、「じゃぁそれ以外の【アオサギ】はどうしているのか?」気になりませんか??
 いつも必ずこうしている、という訳ではありませんが、大潟ではこの様な光景が見られます↓。


 一見すると水辺の周りに枯れヨシが広がる光景に見えますが、よーーく目をこらして(写真をクリックすると拡大されます。)ご覧下さい!

 ちょっと背の低い枯れ草(ヒメガマ)の中にたくさんの【アオサギ】がいます。一体何羽いるのでしょうか?ここには繁殖にはまだ参加しない若い個体もいますが、大半の個体には嘴などに繁殖期の特徴が見えます。
 
 野鳥の観察をしていると採餌中、羽繕い中、水浴び中など何かしら意図を感じる行動を目にすることが多いのですが、【アオサギ】をはじめとするサギ類からはその意図を感じないこと(私だけでしょうか?)も多く、ここにいる【アオサギ】の集団も「何をするわけでもなくただ集まって突っ立っている」ように見えてしまいます。

 それが【アオサギ】らしさの一部であることは確かですが、このボーッと過ごしているように見える彼らは一体何をしているのでしょうか?直ぐ近くで一生懸命抱卵している【アオサギ】の目には彼らの行動がどの様に写っているのでしょうか?