東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

【実施報告】野鳥観察会『大潟草原に集う渡り鳥』

2009年03月09日
秋田
 日曜夕方といえば家族団欒で過ごす時間帯ですよね?昨日のその時間、NHKの秋田県地方版ニュースのトップは、当事務所が主催した大潟村での野鳥観察会でした。
 その観察会に携わっていたはずなのに、テレビにその模様が映し出されると「あ~そうそう!この場面は良かったよな~」ともう一度感激がこみ上げてきました。


 と、言うわけで今日は、昨日行った野鳥観察会の実施報告です。

 今回の観察会は大潟村教育委員会の後援を得て「かけはし」という普段は大潟村の小中学生などの教育活動に活用されているバスを提供していただき、そのバスで村内の探鳥地を巡りました。

 先ずは管理棟からほど近い場所で採餌しているタンチョウの元へ。タンチョウは参加者のお目当ての一つであったようで、見つけると直ぐに歓声が上がっていました。「キレイだね~」「いつまでいてくれるのかな?」等と話しながら観察していると、タンチョウがやおら飛び立ち、観察中の我々の頭の上を飛び越えて反対側の田んぼへ移動しました。
 これにはこれまでタンチョウの観察を続けていて、今回の観察会の講師を務めた鳥獣保護区の管理員さんも「こんなにサービスしてくれるなんて・・」と驚いていました。参加者からも「これだけで今日は来た甲斐があった!!」と大喜びでした。

<タンチョウを観察中・このあと迫力のシーンが・・>


 続いて採餌中のハクチョウの群れを観察しました。講師を務めていただいた野鳥の会秋田県支部の方がオオハクチョウとコハクチョウの違いなどを説明して貰いながらの観察に「そう言う説明を受けるとなんか解ったような気がする」と言う感想も聞かれました。
 また近くにはすっかり数を減らしてしまったヒシクイとマガンの群れも採餌中でした。ここでもマガンとヒシクイの違いを解説してもらいながら観察しました。

<ハクチョウとガンの群れを観察>


<観察中にインタビューを受ける方もいました>

 観察を終えて管理棟に戻って「鳥合わせ」をしたところ27種類の野鳥に出会っていました。惜しむらくはシジュウカラガン・ハクガン・サカツラガンといったガンが見られなかったこと。先週まで観察会で見られるかも知れないということでこの日記で取り上げてきたんですが・・・残念でした。
 タイトルに『大潟草原に集う渡り鳥』とある観察会でしたが冬の渡り鳥は北へ去った後で、かわりに縄張り主張するケリをみたり、巣材を運ぶムクドリがいたりと確実に春へと季節が移っていることを実感した観察会でした。


 ご参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。楽しんでいただけましたでしょうか?
 講師の皆さん、ありがとうございました。いつも丁寧な解説ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。