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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ハイイロチュウヒ

2009年02月27日
秋田
 今日で2月の勤務も終了です。28日と日数も少ない2月ですがそのせいだけではなくあっという間に過ぎてしまった気がします。3月は年度末ですから今年度の仕事は今年度のうちに・・・さぁラストスパートをしなければ!!


 でも先ずは2月最後の日記を投稿します。

 「目が慣れる」という言葉を日常会話の中で聞く機会があるかと思います。 全国にいる我々アクティブレンジャーは普段から実際に所管地内を歩いたり、各種調査をしたりと現場を見ていますから、そういった「現場を見る目」が養われているはずです。
 私の場合も大潟草原鳥獣保護区で野鳥を観察する目が徐々に慣れてきたかな?と思えるようになってきました。というのも先日、色んな業務が重なって事務所スタッフ全員で大潟へ行ってきたのですが、その時に立ち寄った広い広い牧草地内での観察でこんな事がありました。
 その牧草地では猛禽類が多く観察されるのですが、彼らは地面の枯草の上にに降りていることが多く、その羽色が保護色になっていて見つけるのに苦労するところです。車の中では「今日は鳥の姿がないな?」なんて感想が聞かれましたが実際はいつもより多いくらいの猛禽の姿が見えています。
 車を止めて観察するとトビ・ノスリ・ハイイロチュウヒ♀を次々と見つけていましたが、チョウゲンボウは小さくて見つけにくかったようです。しかしもっと見つけられずにいたのが【ハイイロチュウヒ♂】でした。

 淡い灰色をしていて、肉眼では遠くにいる姿をなかなか見つけることが出来ません。でも双眼鏡を使えば容易に見つけられはずですが、「えっ?どこ?」となかなか見つけれずにいました。「○○の右側でこっちを向いていますよ。」と言っても見つけられず・・・ようやく見つけたのは飛び去る姿・・・


確かに見つけにくいかも知れません・・・

飛んだ瞬間に見つかって「あっ・・」といっても・・・

 こんな例に出してしまって事務所の保護官には申し訳ないのですが、野鳥観察会でもこのような事は良くあることです。出来るだけ多くの方に見ていただけるように講師・スタッフが素早くスコープに捕らえて観察できるようにと心がけているのですが、相手が野鳥ですからいつもじっとしていてくれるとは限りません・・。自分の順番の時にはもう飛んでしまった後だった・・という参加者さんの姿を見る度に「野鳥観察会って難しいな」と思います。
 今度の野鳥観察会では講師の方々の目に加えて、私の目も多くの参加者さんが貴重な野鳥を観察するチャンスを多くすることに繋がればいいな~と思っています。


見つけにくい【ハイイロチュウヒ♂】ですが見つけた時には他の猛禽と異なる風貌に惹き付けられます。


 私自身は全く自覚していなかったのですが、普段から現場に出て生息調査などを行ってきているので少しは「現場で役に立つ目」を養えているのかな?なんてちょっぴり自信が芽生えてきました。でも季節が変われば、直ぐに次の対応が求められるんですけど・・・