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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

【開催報告】冬の瞰湖台スノーシューハイク~静かな森でいきもの観察~

2009年02月10日
十和田
 環境省十和田自然保護官事務所では、(財)自然公園財団十和田支部にご協力いただき、2月1日に標題の自然観察会を実施しました。
 当日は、非常に天気が心配されたのですが、開会式は抜けるような青空の下行われ、参加者の皆さんはスノーシューをはいて、早速、森の中へと出発しました。

森へ入場

 今回は、十和田湖の自然に詳しい自然公園財団十和田支部の方に講師をお願いしました。アンケート結果を見ると、木々や森の仕組みについての解説が好評だったようです。
 また、野生動物との出会いもありました。まず、オオアカゲラが姿を見せてくれました。

オオアカゲラ雌

 よほどお腹が空いていたのか、留まっている木の下の道を参加者の皆さんが通りかかっても飛び立たず、みんながじっくり観察して去った後も、同じ場所で木をつついて餌を採っていました。一般的にアカゲラに比べ、個体数が少ないと言われるオオアカゲラも、十和田湖畔では比較的簡単に見ることが出来ます。個人的な感覚では、湖畔のアカゲラとオオアカゲラの数は半々くらいではないかと思っています。この他にも、直接は会えなかったのですが、カモシカやノウサギの足跡、冬芽、風による一斉倒木など、講師の方のお話を聞きながら登っていきました。
 大変だった(らしい)のが、雪を掻き分けて進まねばならない先頭の人です。スノーシューをつけているとはいえ、一歩ごとに足が沈み、足を上げる時には、スノーシューの上に雪がのって、列の後よりも余計に体力が必要です。交代しながら、先頭を担当したスタッフやパークボランティア、そのほかの皆様ありがとうございました。(私は後ろの方にいましたが、けっして遊んでいたわけではありませんよ。はい。)
 そうこうしているうちに、昼食の時間になり、そこから30分ほど歩くと目的地の瞰湖台に到着しました。

瞰湖台からの中山半島

 着いた時には雪が降り始めていて、十和田湖の中山・御倉の両半島の全体が見えるか見えないかという状況でした。そのためか、参加者の方からは十和田湖の冬の風景そのものが印象に残ったという方も多く、我々スタッフも国立公園の自然そのもののすごさを感じた観察会でした。