東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオハクチョウの防寒対策

2009年01月22日
秋田
 この時期に野鳥観察をしていて、カモやガンやハクチョウ達が寒空の中で過ごしているのを見て「うわぁ~寒そう~」と思ったことはありませんか?

 実際、ハクチョウなど冬に渡ってくる水鳥達は身を切るような冷たい水の中でも、凍てつく氷の上でも平気で長い時間を過ごすことが出来ます。この時の観察中もほとんど動きませんでした。(が、目だけが私を見るために動いていましたけど・・)
 羽に覆われた彼らの身体は保温効果や断熱効果が抜群です。しかし『嘴』と『脚』はそれに比べると効果は劣るみたいで、温かい身体で暖めながら(?)過ごす【オオハクチョウ】がたくさんいます。そんな彼らなりの防寒対策を観察してきました。


 一番オーソドックス(?)なスタイル。『嘴』を翼で覆い隠し、丸くなって氷の上で腹ばいになって過ごす。我々人間だったらお腹が冷えてしまいそうですね?


 こちらの個体は『嘴』を翼で覆い隠し、片足立ちになって片方の『脚』を同じくしまい込んで過ごす。周りには同じように『嘴』を翼で覆い隠して過ごす個体が見えますが、それぞれ”腹ばい””両足立ち””片足立ち”と個性が出ているようですね?


 こちらは一見何の防寒対策もしていないようにも見えますが、片足を持ち上げて翼の下にしまい込んで過ごしています。これだけでも防寒対策になっているんでしょうね?


 こうして見てみると、いくら寒さに強い彼らでも「やっぱり氷や雪は冷たいんだろうなぁ~」と思ってしまいますね?