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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

厳しい時は・・

2009年01月20日
秋田
 今日は24節季の一つ『大寒』です。暦の上でもまさしく厳冬期・・・あたりは一面雪に覆われ、水辺には氷が張り白銀の世界となる厳しい季節。

 そんな厳しい環境が迫っている時、遙か北方から越冬のためにやって来た野鳥たちはどの様にして過ごしているのか?おそらくは・・・選択に迫られることでしょう!①もっと穏やかな環境の温かい地域へ移動する。②この場所で堪え忍ぶ。更に他の選択肢があるかも知れません。また①を選ぶにしてもいつ?何処へ?とこれまた選択する必要があります。
 今日は②のこの場所で堪え忍ぶ選択をしたハクチョウやガン達の様子をお伝えします。




 午前9時30分頃。いつもであれば採餌地となる田んぼへ移動して、落ち穂や雑草を食べている頃ですが、この日は厚い雪に覆われ、水面は氷り餌を採るのが難しい環境でした。そこで彼らが選択した行動は『塒でじっとして過ごす。』というものであったようです。



 午前10時30分頃。この群れはいつのように採餌地へとやって来ましたが、落ち穂は勿論、畦の雑草さえも厚く覆われた雪の下・・・。そこで彼らは『採餌地でじっとしている』という選択をしたようです。

 より穏やかな環境を求めて移動するにもリスクを伴う。その場に留まっても食糧の確保が難しい・・。その時その時適切な選択をしていかなくては厳しい冬を乗り切ることが出来ません。大潟では天候によってハクチョウやガンの生息数、生息場所は異なってきます。当然、塒も変わりますし、採餌地も変わります。その日観察できた場所によって彼らがどんな選択をしたのか?想像してみるとより一層彼らの姿が力強く、そして健気に見えるかも知れません!



 それでも変わらないのは彼らの『警戒心』です。下の写真では首を挙げて警戒している【ヒシクイ】や【マガン】の姿が映っていますが、この理由は明日のこの日記で・・・