東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

カイツブリ類の大当たり

2009年01月08日
秋田
 先日行った、大潟の西部承水路ではカイツブリの仲間を多く観察できた日でした。普段はポツリ、ポツリと点在していたり2~3羽ほどの家族が近くで採餌したりしている様子が観察できるくらいですが、この日はかなり密に確認できました。
 しかも珍しく岸辺に寄っていて、間近で観察することが出来ました。水鳥の中でもかなり小型である【カイツブリ】は活発に潜水するのでなかなかじっくりと観察する機会がなかったのですが、この日は食後の一服タイムだったのか?ほとんど潜水せず”一家団欒”といった雰囲気でした。



 写真には家族と思しき4羽が写っていますが、この他にも3羽の家族連れや2羽の親子連れが観察でき、この日一日で私が観察した中では過去最高の14羽の【カイツブリ】を観察できました。


 普段であれば、大潟の西部承水路で観察できるカイツブリ類といえば【カイツブリ】とカンムリカイツブリなので、大潟に状況に詳しい方であれば、『カンムリがいっぱい居たのかな?』と想像されたと思いますが、この日はカンムリカイツブリに関しては全くの不発で1羽も観察できませんでした。
 が!!この日は【ハジロカイツブリ】の小群を観察することが出来ました。これまでも大潟に向かう途中にある河口付近等で単独で過ごしている個体は見かけていましたが、この日はなんと10羽まとめて見ることが出来ました↓。




 【ハジロカイツブリ】達もやはり岸辺によって風を除けながら餌を採っていたようでしたが、こちらは頻繁に潜水を繰り返していました。その頻度があまりに高いものでしたから何羽いるのかなかなか確認できなかったのですが、ほんの僅かな時間たまたま小休止(?)したタイミングに確認&撮影することが出来ました。

 この時期に【ハジロカイツブリ】を観察すること自体はそれほど珍しいことではないかも知れませんし、図鑑などによれば越冬期は数羽~数十羽の群れで過ごすそうなので、10羽の小群も大した数ではないかも知れませんが「大潟の西部承水路で」というのは珍しいことではないかと思われます。

 こんな出会いがバードウィッチングの醍醐味の一つかも知れません!!この次にはどんな”当たり”があるのか、楽しみになります。