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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

フィールドワーク特別編

2008年12月24日
秋田
 メリークリスマス~♪ 今日は何年ぶりかでクリスマスカードを頂いておもいっきりテンションが上がってしまいました!!そのクリスマスカードはすっかり顔馴染みになった大潟中学校の生徒達が書いてくれて、手作りのフレームに収まった素敵なものでした。
 
 大潟中学校の生徒達はクリスマスイブの今日、『フィールドワーク特別編』ということで野鳥観察に来てくれました。特別なのはクリスマスカードだけではなく、そもそもこの”機会”も特別なもので、前回のフィールドワークの時、体調を崩していて参加出来なかった女子生徒がいたこと、と我々受け入れ側も鳥獣保護区管理員さんの都合が付かなかったこと等から担任の先生が周りに掛け合って実現したものでした。更には”生徒の父母も参加”して下さって一緒に野鳥観察が出来たこともこれまた特別なことでした。


 野鳥観察会は”いつも”のように野鳥の観察ポイントを巡っていきます。先ずは西部承水路で水鳥の観察から!ここではマガモ、オナガガモ、ホオジロガモなどを観察しました。
 愛鳥家達は口を揃えて「大潟のガンカモは警戒心が強い」と言います。この時も慎重に距離をとって観察していたのですが、我々の声や気配を感じて飛び立ってしまいました。その中には人なつっこい性格(?)で知られる【オナガガモ】も多く含まれていました。大潟の【オナガガモ】は”ある意味特別”かも知れません・・。
 

 続いて、この地域ですっかり”特別な存在”になった【タンチョウ】の元へ。この【タンチョウ】の存在は大潟村では知らない人はいない程で、実際に見たことがあるという人も多いそうです。【タンチョウ】自身は大体いつも同じような行動をしているのですが、その時のタイミング等で逢えない事もあるり、そんな日が暫く続くと「なんか心配になるんだよ・・」という方がいるくらい大潟では愛されている存在です。
 そんな思いを抱いたメンバーでの観察でしたから【タンチョウ】もサービス満点でした。我々に向かって翼を広げて見せたり、ほんの僅かな距離でしたが飛んで見せたり・・・【タンチョウ】からの”特別サービス”だったのでしょうか?



 その後は、現在1万羽を越える群れが生息し、村のあちこちで採餌している様子が観察できる【マガン】&【ヒシクイ】の群れを観察したり、2羽の【オジロワシ】にも逢いました。最後に管理棟で鳥あわせをしたら実際に姿を観察した野鳥は17種(遠くで飛んでいたものや、鳴き声だけのものは含まない)でした。


 今日の『フィールドワーク特別編』は色々と”特別”なことがありましたが、もっと広い視野に立てば、大潟ではお馴染みだったり観察機会の多い野鳥も実は全国的に見れば”特別”な存在であったり、野鳥の生息環境等の面からみれば大潟村そのものが”特別な地域”なんですね。