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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

今年の稔りは・・・

2008年10月16日
秋田
 いよいよ週末に今期最後の森吉での観察会を実施予定です。週間予報では晴れマークがずらっと並んでいますから当日も晴天が期待できそうです。
 今回は観察会と併せて森吉山麓高原の森林復元に向けて植樹を行う予定になっていて、その中で「木の実」を拾ってきてその種子をポットに蒔いて、育てて、将来の苗木にしようという企画があります。そこで今年の山の稔りはどうなのか?も併せて見てきました。

 いつもの下見は保護官と2人で行っているのですが、今回はその企画にあわせて、共催する秋田県水と緑推進課の担当者氏と観察会の講師1名も加わってくれて4人で行ってきました。
 

 まず、コース上の紅葉の状況ですが、15日現在標高の高い方で紅葉は7~8割、低い方で5~6割くらいでしょうか?観察会当日までの4日間でもっと色づくでしょうから、きっと綺麗な紅葉を楽しめると思います。


 黒石川林道出会いから見たノロ川登山道(2008.10.15)

 さて、肝心の”稔り”ですが、今年は全般に不作のようです。【ブナ】の木には殆ど実が見えず、地面からも殆ど見つかりません・・・。ですから【ブナ】の木に熊棚も見つかりませんでした。聞けば【ブナ】の稔りには「まずまず」という事がないようで「大豊作」か「凶作」という極端な出来になるのだとか・・・しかも「大豊作」はおよそ5年に1回の割合でやってくるのだそうです。前回の「大豊作」から数えると今年は4年目に当たり「大豊作」とはならず、およそ5年に4回の「凶作」の年のようです。
 では、それ以外の木の実はどうだったかというと・・・【ミズナラ】と【トチ】は”そこそこ”の出来だったと思いますが既に最盛期は過ぎています。【サワグルミ】も”まずまず”のようですが、種子の形状から大量に拾うのも難しい。ですから高木に成長する木の種を拾い集めるのはちょっと難しいみたいです。

 なので、高木・大木になる木の種拾いから中低木の種拾いにシフトして下見を行ってきました。詳しくは観察会当日のお楽しみですが、この日集めた種子をちょっとだけご紹介します。