東北地域のアイコン

東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

保護区内を歩いていたキツネ

2008年10月07日
秋田
 北東北の標高の高い山では頂上部での紅葉が見頃となっています。私の廻りでは「今年の紅葉はここ数年では一番綺麗なような気がする」なんて声も聞かれます。週末は何処に行こうかな?と迷ってしまいますね~


 さて先日、大潟草原の巡視中に道路の前を横切る動物の姿が目に飛び込んできました。


 【ホンドキツネ】です。地図を見てもらえれば一目瞭然なのですが、大潟村は周囲を旧八郎潟の残存湖(現在は承水路と呼んでいる)に囲まれた言わば『島』となっています。元々の陸地と干拓されて生まれた大潟村とはいくつかの橋で繋がっています。
 元々動物が生息しているはずのない大潟村に、キツネが居たということはその橋のどれかを渡って侵入してきたと言うことです。野鳥目線で見れば「天敵となりうる動物が少なく繁殖・生息環境として良好な場所」だと思うのですが、キツネ目線では「ライバルとなる他の動物が少ないから棲みやすい場所」なんでしょうね?何とも自由に動き回っていたように見えました。

 いずれにしても大潟村の中に生息する動物たちが増えている事は疑いようのない事実のようです。しかし大潟村の場合それが「生物の多様性」と言って良いものか?議論が必要な事のように思えます。