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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

指折り数えて待った日

2008年09月30日
秋田
 今日は大潟中学校の総合学習で『大潟の野鳥』をテーマに取り組んでいる3年生のグループがフィールドワークで野鳥観察をする日!我々はその野鳥観察のお手伝いをさせていただいていて、前回6月27日(http://tohoku.env.go.jp/blog/2008/06/30/index.html)に今年度第1回目の野鳥観察をした次の日から楽しみにしていた日である!!そんな特別な日を入念な下見をして迎えました。

 玄関を開けて元気よく管理棟に入ってくる生徒達と挨拶を交わす。既に顔馴染みになっている生徒達や先生と言葉を交わす中で、先生から「A君は今日の観察を指折り数えて楽しみにしてたんですよ!」との言葉。なんと、私が楽しみにしていた日を生徒達も楽しみにしてくれていました!!


 しかし、なかなか物事全てが上手くいくなんてこともなく・・・例年であればこの時期に北から渡ってきたカモたちで賑わっている大潟村も今年はカモの飛来が遅く、まだチラホラと姿が見える程度。更には草原で繁殖した小鳥たちも姿を消していて、いわゆる”鳥枯れ”状態・・・下見をしながらも『どうしたらいいかな?』と頭を悩ませていました。
 しかし大潟村は国内でも有数の探鳥地!普段から観察できる野鳥もたくさんいます。それに加えて大潟村と周囲を囲む旧八郎潟の水域に長期滞在中の稀少な野鳥たちも観察することにしました。



 最初の観察場所は管理棟から直ぐ近くの場所。MY双眼鏡とスコープで観察しました。



 スコープを覗いている生徒の後ろから観察している生徒と観察されている野鳥を一緒に写したのですが・・・さすがに遠すぎますね?彼が観察しているのは・・・



 【タンチョウ】です。ここ暫くは大潟村で元気に過ごしていた【タンチョウ】でしたが、稲刈りの最盛期となって田んぼに人影が増えてから少しの間、行方が解らなくなっていました。きっと人影のない安全な場所で過ごしていたのでしょう。
 幸いにも当日の朝、稲刈りの終わった田んぼで落ち穂を啄んでいた【タンチョウ】を見つける事が出来ました。もう一つの幸いは【タンチョウ】が生徒達が観察に来る時間までその場所にいてくれたこと!!【タンチョウ】には”首を長くして”この日を待っていた我々の気持ちが伝わっていたのでしょうか?


 その後も多くの野鳥を観察して楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました。その楽しい出来事を全て書くとこの日の私の日記は”超大作”となってしまうのでこの辺で・・・(^^);