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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

森吉山野生鳥獣センター周辺にイッパイいるトンボ

2008年09月02日
秋田
 今日も『残暑』に見舞われている秋田です。それでも山間部では、秋がその色彩を日々鮮やかに、色濃くしています。そんな森吉の森吉山野生鳥獣センター周辺には赤く染まったトンボがイッパイ飛んでいます。



 【アキアカネ】です。その姿は7月の下旬頃から徐々に目立つようになってきていましたが、その頃はまだ茶色い身体で”あかねとんぼ”の真っ赤なイメージとはちょっと違う感じでしたが、この頃一気に”あかね色”に変わってきました。
 【アキアカネ】は大まかに言うと・・・夏前に平地の湿原や水田などで羽化した後、涼しい山間部に移動して沢山餌を採って成熟していき、山間に秋の気配が漂い始める頃に体色が赤くなり始め、暫くするとまた平地へと戻っていく。という成虫での往復移動をしているそうです。(※中には年間通じて平地で過ごすものや、その逆に平地に降りずに過ごすものもいるそうですが・・)
 と、言うことは森吉のような奥山地域では、間もなく【アキアカネ】が見られなくなるかも?って事ですね・・・徐々に色づき始めた広葉樹を背景に飛び回る【アキアカネ】はとても絵になる光景ですが、それを見るチャンスが今年は残り僅か!です。



 ところで・・・↑この写真のようにトンボの正面から近づくことが出来たら、人差し指をのばして、トンボの目の前でクルクルと円を描いてしまうのは私だけでしょうか?
 子供の頃、野山で遊んだ光景を思い出す時、必ずと言っていいくらいその背景にはトンボが飛び回っているシーンを思い浮かべてしまいます。年月を経て多少、美化されたものになっているかも知れませんけど・・・(笑)

 【アキアカネ】がイッパイ飛び回るところに身を置きながら、昔から当たり前のように見ていたこんな光景がこの先もずっと当たり前であって欲しいなぁ~なんて事を考えていました。