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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

白神の山・川・海のつながりを学ぶキャンプ

2008年08月13日
白神山地
こんにちは。
白神山地世界遺産センターでは、7月19日~21日に「体感!!パークレンジャー」を開催しました。『白神の山・川・海のつながりを知る』というテーマで行った2泊3日のキャンプ。近くは青森県内、遠くは横浜から子どもたち10名が参加してくれました。

1日目は、秋田県の二ツ森(1085m)登山。二ツ森は、登山口から約40分。登っていくうちにどんどん景色の変わっていく様子はとても見応えがあります。山頂からは、世界遺産地域がよく見えました。
2日目は、二ツ森を源流としている真瀬川の一ノ又沢で生きもの調査をしました。講師の日沼先生に、みんなが採ってきた生きものについて教えて頂きました。とっても冷たい沢の水でしたが、みんな真剣に沢の生きものを探しました。


サンショウウオ、カワゲラの幼虫、ヘビトンボ、ヤマメの稚魚など。
たくさんの川虫たちや魚を見つけることが出来ました。

そして、その真瀬川の水が流れ込む水田へ。ここは、講師の工藤先生が無農薬で育てた水田です。普段私たちが目にする水田とどこか違って見えます。それは生えている植物。みんなでどんな雑草が生えてくるのか、草取りをして観察しました。
田んぼに裸足で入るというのは初めて!という子どももいました。


「なんともいえない感覚~!」と大喜び。

その後、白瀑神社で滝浴びをして楽しみました。

最終日、山から川へと流れ出た水は海へと注ぎ込みます。わたしたちは、海で磯の生きもの観察をしました。アメフラシ、稚魚、クラゲ、海藻、カサガイなどなど。工藤先生に、アメフラシは貝の仲間だということも教わりました。触ってみるとちゃんと貝殻が背中に小さくくっついています。



この水、煮詰めるとどうなるかな?

自然の中には、わたしたちが知らない生きものがたくさんいます。どんなものがどこに生きているかを知ることで、より自然が身近に感じられると思います。
キャンプも終わり、子どもたちから「自分たちが気づかない所にも生きものが生きていること」「山・川・田・海はつながっていて、ゴミを捨てたら全部につながる」「川には魚もいるが、夏はとんぼのような虫もいる」などなど多くの感想をもらいました。
白神にたくさんの生きものがいるんだということ、その自然の恵みで私たちも生活しているということを少しでも感じてもらえるキャンプが出来たかなと嬉しく思いました。