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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

カンムリカイツブリの親子

2008年06月23日
秋田
 梅雨入り以降、晴れの日が続いています。農家の方々からは水不足を懸念する声が聞かれます。天気予報によれば、これから東北地方でも雨が降る見込みです。農家にとっては待ちに待った雨ですが、秋田県南部の湯沢雄勝の地震被災地では雨が降ると復旧が遅れる困りものの雨・・・「雨も場所を選んで降ってくれたらいいのに・・」と思ってしまう今日この頃です。


 さて、先週に引き続いて大潟草原鳥獣保護区の「野鳥の親子」ネタです。
 
 1枚目の写真をご覧下さい。【カンムリカイツブリ】ですが、1羽だけしか写っていませんよね?でもこれがこの時期よーく見られるカンムリカイツブリの親子の姿なんです。



 【カンムリカイツブリ】のメス個体、ぱっと見は解らないのですが、普段よりも背中というか、翼が膨らんでいます。ノーマルの状態よりも随分と盛り上がって見えます。  なぜか?

 ↓写真をクリックすると拡大されますのでよーーーくご覧下さい。首の後ろに何やら縞模様の物体が見えませんか?



 縞模様の正体はカンムリカイツブリの雛です。既に水に浮かんで泳ぐことも出来る雛ですが、この時期は親鳥の背中の上で、と言うか翼の下に隠れて過ごす事が多いようです。特にこの時のような開けた水面に現れる時は、大抵この様にして過ごしています。
 
 親鳥は我が子を天敵などから守るため、神経質になっているかもしれませんから離れて観察しなければなりませんが、雛たちが各自一人一人(一羽一羽)水の上で過ごすようになるまでの僅かな期間、親鳥の背中で過ごす小さな雛たちを見ることが出来ます。

 もう少し大きくなってくると、親鳥に見守られながら自分で泳ぐ姿が見られます。色合いは違いますが、縞模様の愛らしい雛は、さながら『泳ぐウリ坊』ですよ!