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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ムラサキの群落

2008年06月04日
秋田
 昨日、今期初めて奥阿仁地区の安の滝まで巡視に行ってきました。事前に調べた情報では「安の滝歩道は通行可能」(※注)と云う事だったので安心して出かけました。
 結論から言いますと、歩道沿いには雪もほとんど無く僅かに残った箇所も歩行には差し支えのない程度でした。ただしそこには小さなスノーブリッジが残っていて、そのブリッジを人為的に切りひらいた箇所を横切って行きますので通過は慎重に!また気温が高かったり、雨が降った後などは残雪が崩れてくる可能性もありますので十分に注意して下さい。

 安の滝までの歩道沿いにはたくさんの花が咲いていました。その都度足を止めていたらいつまで経っても滝までたどり着かないんじゃないか?と思うほど・・。その中から今日は小群落を作っていたムラサキ色の花たちを紹介します。


 最初に出会えるムラサキの花は【ラショウモンカズラ】です。名前の由来を調べてみると面白いようなちょっと怖くなるような花です。


 滝が近づいてくると【オオタチツボスミレ】に出会えます。歩道に沿うようにして小さな群落を作っていました。


 最近見かけることが少なくなった【シラネアオイ】も本当に小さな群落を作っていました。その場所は人目に付きにくく足下の不安定な場所なので運良く残っている。といった感じに見えます。この花は盗掘の対象になることが多く、目に見えて数が減っているのが現状です。花を好きな人が、その花が綺麗に咲いている場所から花を誘拐してくるようなことをするとは考えたくないですが・・・

 私のイメージに過ぎないかも知れませんが・・どうも花の群落の規模が年々縮小傾向にあるように思えてなりません!特に人気の高いシラネアオイなどにその傾向が強いように感じられます。私には山野草展などで見かける花が本物の美しさを持っているようには感じられないのですが・・・『花の幸せ』は高価な植木鉢で大切に育てられるところにありますでしょうか?

 ※注:安の滝へ行くにはマイカーでのアクセスが一般的です。しかし、昨年の豪雨災害で道路が崩落したままの箇所があります。元々幅の狭い道路ですから慎重な運転が必要ですが、更に用心を重ねて運転するように心がけて下さい!また大型車での通行は出来ません!ご注意下さい。