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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

ホオジロとカシラダカ

2008年05月15日
秋田
 昨日・今日と肌寒い日が続いています。天気予報を見るとそれも今日まで。明日からはまた晴れの予報となっています。週末予定している大潟草原での野鳥観察会の日は晴れてくれそうでホッとしています。

 昨日は小雨のパラつく中、森吉山麓高原へ行ってきました。道路が開通してまだ数日ですが森吉山麓高原を訪れる人が徐々に増えてきたようです。大半は山菜採り目的の方々のようですが・・。今一度お知らせいたします。現在の森吉山麓高原エリアはまだ施設がオープンしていませんからトイレが使えません。だからと言って広場や道路脇で用を足すのは絶対に止めてください!

 
 野鳥たちも大分賑やかになってきました。森吉山麓高原に来て一番目に付くのは【ホオジロ】でしょうか。先月下旬に見たときには群れで行動していた彼らも今は2羽でペアとなって行動しています。そんな彼らをよーーく観察すると目の下の黒い羽が真っ黒な個体とやや色が薄く赤茶けて見える個体がいます。





 解りにくいかも知れませんが上の写真が目の下の黒い羽が濃い個体で下の写真がやや赤茶けて見える個体。実際に見ていただくとハッキリと違いを感じてもらえるのにな~と歯がゆくなってきますが・・・
 調べてみますと♀が♂に比べて羽色が淡い色合いをしているようです。群れでいる時はなかなか雌雄の違いを見つける事が出来なかったのですが現在のようにペアで行動しているとその違いを見比べるとことが出来ます。「色合いの違いなんて個体差で大分違うんじゃないの?」なんて思っていましたがペアを見比べると「なるほど!やっぱり違うわ!」と納得します。

 【ホオジロ】の雌雄の違いが解るようになったら面白くなってきたので色んな場所にいるホオジロを観察しました。すると中には違う種類の鳥も混じっていました。その時は全体的な羽の色合いに注目して観察していたのですが、「あれっ?こいつは白っぽい!」と感じました。顔を見てホオジロだと思っていたその鳥は【カシラダカ】でした。『白っぽい』と感じたのは腹部の羽色がホオジロは褐色ですがカシラダカは汚白色をしていますから、その違いが目に入ったのだと思います。



 パッと観て「またホオジロだな」なんて安易に流してはいけませんね~!これは他の場面でも言えそうです。今回のホオジロとカシラダカの識別点については先月の研修会の情報交換の時、話題になっていたので直ぐに思い出せました。野鳥観察には事前準備が大切なことを改めて感じた一日でした。