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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

キジの尾羽

2008年04月14日
秋田
 週末の秋田は土曜日が雨、日曜日がうって変わって快晴。昨日の日曜日は秋田県沿岸南部の桜の名所はかなり混雑したようです。この時期はどうしても桜が話題の中心ですが、他の花も綺麗に咲いてきました。他の地域のアクティブレンジャー日記もそんな話題が紹介されていますね~!そんな中でも私の記事は鳥のネタですが・・・笑

 
 さて、4月4日のこの日記で「コチョウゲンボウの大雨覆」と云う羽の顕微鏡写真を紹介しましたが、今日は先週見つけた『キジ♂の尾羽』を取り上げました。

 【キジ♂】の尾羽。それもほぼ中央部分の羽だと思います。羽軸を含めた全長が38,5cm。羽の部分だけで35cmです。

 この羽は見た目にも想像できるかも知れませんが、羽軸に沿ったシルバーと黒の模様がある部分とその外側の赤茶色の羽の部分とでは感触が大きく異なります。
 外側の部分はよくある「鳥の羽」と大差のない柔らかで繊細な感じですが、中央部はしっかりとした張りがあって羽と云うよりは繊維の感触に近いです。

 尾羽の中央部の顕微鏡写真です。模様の解りやすい場所を選んでみました。写真には写り切りませんが、実際顕微鏡で見ると白く光沢を放つ部分が骨組みとなり、それ以外の部分に繊細な羽がくっついた立体的な構造をしています。繊維の感触に近いと感じましたが、実際は想像に反して立体的でした。

 外側の赤茶色の部分の顕微鏡写真です。これもまた写真では上手く伝わりませんが、金属のそれと見間違うような光沢があり見惚れてしまうほどです。

 前回のコチョウゲンボウの羽の時にも見られた羽軸から細かな糸状の羽が出ていて、その1本1本から更に細かな糸状の羽が出ている。そんな構造は今回の羽も基本的に同じようです。(もっと倍率の上げられる顕微鏡ではどうなって見えるのでしょうかね?)
 鳥の羽は「風にそよぐヒラヒラとしたもの」という私の持っていたイメージは顕微鏡の世界では改めなくてはならないようです。