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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

休耕田の賑わい

2008年04月09日
秋田
 秋田は週末から季節を先取りしたような好天が続いています。今日も窓の外には青空が広がっています。こんな日は外にでたくてうずうずしてしまいます・・。

 晴れの陽気に照らされて水が温んできた西部承水路に連日釣り人が多く訪れています。一人で竿を何本も出して鯉や鮒を狙っている人もいれば、海水浴で使う浮き輪を進化させたような道具=フローターを使って水の中を移動してバスを狙う方など様々です。休日などは路上駐車が数百mも続くことも珍しくありません。先日の大潟巡視をした日も気持ちの良い晴天で釣り人も多くいました。西部承水路では間もなくカンムリカイツブリ・オオバン・カルガモなどが繁殖期を迎えます。今は彼らと釣り人が上手く折り合いを付けて無事に繁殖をしてくれるように祈るばかりです!

 釣り人の多い日には水面に水鳥の姿を探すのが難しく、釣り人の車のない場所を丹念に探すのですが、この日は至る所に釣り人が居て鳥の姿が見えません。(勿論安全な場所に避難したためですが・・・)そこで視線を水路の反対側に向けると、その周辺の水田がとても賑やかでした。鳴き声も色んな場所から聞こえてくるし、餌を探して移動する姿も多く見られました。

 その代表が【ヒバリ】です。綺麗な声で連続して鳴きます。その声の方向を探すと居ました居ました。この周りに20羽ほどの【ヒバリ】が・・

 比較的見つけやすいのが【ハクセキレイ】です。休耕田でヒバリが保護色のようになって見えにくいのに対し白と黒の羽色は見だちます。

 この日は【コチドリ】も2羽【ヒバリ】や【ハクセキレイ】に混じっていました。この中では体が一回り大きく見える【コチドリ】はどうやらミミズがお気に入りのようでした。

 他にも【オオジュリン】【スズメ】【ムクドリ】等が休耕田で採餌していました。彼らはこれから作業が始まる水田よりも休耕田や転作した畑がお気に入りのようです。様々な事情が絡んでの休耕田の増加は秋田で社会問題となっていますが小鳥たちには歓迎されているようで・・なんとも皮肉な事になっています。