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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

オオジュリンがいっぱい

2008年04月03日
秋田
 大潟草原のヨシ・ススキが広がる草原部分の鳥影が多くなってきました。その中でもっとも数が多く、鳴き声も沢山聞こえるのが【オオジュリン】です。【オオジュリン】自体は冬期間も観察されていましたし、繁殖期に当たる時期にも観察でき、草原性の小鳥の中では最も長く観察できる種です。

【オオジュリン】の雄は夏と冬では羽の色が異なるのですが、今見られるオオジュリン雄はその移行のまっ只中です。なので未だ黒頭巾になりきらずにちょうど「ゴマおはぎ」とよく似た見た目になっています(例えが不適切かも知れませんが・・)。
 今、此処にいる【オオジュリン】達は大潟草原で越冬した個体群ではなく、渡りの途中に大潟草原に立ち寄った個体群だそうで、もう直ぐ大潟草原から飛び立っていきます。渡り途中に立ち寄る群れが過ぎ去った後に、この地で繁殖する個体群がやってくるはずです・・。
 長期間大潟で観察される【オオジュリン】ですが、冬にいた個体と、今いる個体と、大潟草原で繁殖をする個体は全くの別個体群と言うことになります。

 間もなくやってくる大潟草原で繁殖する個体群の雄は頭に黒頭巾を被った夏羽になっていることでしょう!冬と夏の間の羽をした雄は間もなく見られなくなります。ちょっと貴重な姿を見たような気がしています。