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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

低湿地にいる深山

2008年03月07日
秋田
 今日の秋田市街は朝方短時間に降った雪で露出しかかった大地がまたもや雪化粧。でも気温が高いので早くも雪が溶け出してきました。
 冬将軍も余程、名残惜しいのか・・三寒四温の寒の期間には名残の雪を降らせています。今日の雪もきっとそんな、なごり雪なのではないでしょうか?

 まだ鳥の観察を始めて半年余りですが、観察ノートには随分たくさんの鳥の名前が書き込まれています。鳥の名前というのはとても興味深いもので、「なるほど!」と思うような名前もあれば、「何でこんな名前になったのか?」と思うようなものまで色々です。
 
 今、大潟には名前に「深山(みやま)」と付く鳥がいます。【ミヤマホオジロ】と【ミヤマガラス】です。漢字で書くと【深山頬白】と【深山鴉(烏)】です。深山と聞いてイメージするのは「奥深い山」ではないでしょうか?しかし大潟は八郎潟を干拓して生まれた土地で、その標高は標高0m以下となっています。ですからもしかしたら日本でもっとも「深山」とかけ離れた土地に数えられるのではないでしょうか?

【深山頬白・ミヤマホオジロ】です。

【深山鴉・ミヤマガラス】です。【深山烏】とも表記します。

 辞典で【ミヤマホオジロ】と【ミヤマガラス】を調べてみると、どちらも奥深い山に生息する鳥ではないようで、「平地の開けたところで・・」や「低山の林や平地・耕地などの地上で・・」と言う表記があります。「大潟には山の鳥も生息しているのか?」と思ったりもしましたが、この2例に関しては名前と生息地は特別深い関係はないと言うことのようです。どうしてそんな名前になったのでしょうかね?それに【ミヤマホオジロ】に関しては頬も白くないですからね・・。

※参考文献:三省堂「世界鳥名事典」