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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

コハクチョウの食事風景

2008年03月03日
秋田
 3月になって秋田でも広葉樹の芽が膨らんできて、ネコヤナギが見られたり、マルバマンサクの蕾がほころんできたり・・と「春の便り」も聞かれるようになりましたが、今日の秋田は「寒の戻り」と云った風情で雪が降っています。

 このところの大潟には、冬が厳しさを増した一時、姿が見られなくなった鳥の姿が戻ってきました。その代表的な鳥がマガンとコハクチョウでしょうか?マガンはこれまでもヒシクイの群れに混じって観察されてはいましたが、最近は日中でも300羽を越えるマガンだけの群れがいくつも観られるようになってきました。
 コハクチョウはそれよりも遅れて数を増やしてきました。群れの規模は小さく、この日は5~20羽程でした。コハクチョウ達はきっと長時間飛んで大潟へやってきたのでしょう。体力も相当消耗したでしょう。だから・・と云うことなのでしょうか?この日、見たコハクチョウ達は神経を「食事」に傾注しているようで、私に気付いても食事を止めることはありませんでした。


【コハクチョウ】一時、姿が見えなかったコハクチョウが戻ってきました。



「綺麗な鳥」と云ったイメージのあるハクチョウですが餌を食べるシーンはなかなかのワイルドさでした。

 食べているのは稲藁でしょうか?雪の中、氷の中、泥の中だってお構いなしです。口を広げて稲株の列に沿って前進して行きます。そして顔を上げた時にはたくさんの稲藁をくわえていました。嘴や顔に泥が付いたって気にせず、おかわりを続けていました。