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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

寒さに耐える(続編)

2008年02月15日
秋田
 昨日の日記では冬の嵐の中で、可愛らしくも逞しく過ごしているオオハクチョウの事を書きましたが、他の鳥達(特に水鳥)も同じようなメカニズムで体温を維持しています。この日見たヒシクイ達の様子もやはり心打たれるものがありましたので、今日また続編を書きます。

 ほんの一時期、数を減らしていたヒシクイがまた大きな群れを作って大潟村で過ごしています。寒さに耐える姿勢はオオハクチョウとほぼ同じようです。足を体の下にたたんで嘴は翼の下へ。しかもみんな同じ方向を向いている。

雪の上で寒さに耐えるヒシクイ

 やはり、あらゆる水面が結氷していた一時期殆ど見られなくなっていたカモ達もだいぶ増えてきました。ハクチョウやヒシクイに比べると足をたたんでいる割合は少ないようでした。さすがに氷は冷たいのでしょうか?でも嘴を翼にしまい込む様子は同じですね?

氷の上で寒さに耐えるマガモ

 暦の上でも立春を過ぎましたから徐々に暖かくなっているのでしょうか?我々の体はそれを敏感に感じては居ないと思うのですが野鳥たちは厳しい冬のピークが過ぎたと感じているのでしょうか?一時期見えなかったカモやガン達が大きな群れとなって大潟村に戻ってきました。こうなってくると3月9日(日)の野鳥観察会が楽しみになってきました。

 最後に・・大潟村で撮影したものではないのですが・・・途中の港にいたカンムリカイツブリです。結氷する前には大潟村でも多く見られましたが今は殆ど見かけません。この時は港でも水面が波打っていましたが、波に揺られながらも嘴をしまい込んで寒さに耐えていました。

水の上で寒さに耐えるカンムリカイツブリ

 雪・氷・水どれを見ても「本当に寒そう」ですね?鳥たちの姿からもそれは想像できますね。それでも彼らは逞しく、今この時も寒さに負けずに過ごしていることでしょう。