アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]
ねぐら立ちを見てきました。
2007年12月26日
秋田
昨日の秋田県地方はこの時期にしては珍しく青空がのぞき、穏やかな一日でした。そんな日の幕開けを秋田県能代市にあります小友沼で過ごしてきました。
小友沼はわずか60haの農業用のため池で人工的に作られた灌漑用の池です。そのため池に毎年多くの渡り鳥が飛来し現在もマガン・ヒシクイ・オオハクチョウ・コハクチョウがねぐらとして利用しています。大潟村で採餌しているマガンやヒシクイは大半が小友沼をねぐらにしていて、毎朝夜明け前後に小友沼を発ち大潟村で餌を食べて日暮れ前に小友沼に戻っていく。という生活を繰り返しています。
しかしそれは一昨日までは耳で得た情報で実際に目で見て観察したことではありませんでした。「いつか小友沼でねぐら立ちを観察してから大潟に戻って採餌している姿を観察しないと話の信憑性がないな・・」と思っていたところ大潟草原鳥獣保護区の管理員さんに「25日に一緒に小友沼さ行がねが?」と誘ってもらえたので即決しました。
聞くところによると「今は午前7時前に第一陣が飛び立つ」と言うことでしたので「午前6:45分、小友沼の観察舎前で待ち合わせ」にしました。その時間がまだ真っ暗で夜の闇が支配しています。それが午前7時になると徐々に東の空が白みはじめ沼の様子が見えてきます。
午前7時15分の小友沼の様子
この日のねぐら立ちは第一陣が午前6時35分。第二陣が7時11分。第三陣が7時37分に小友沼を出発しました。およその傾向ですが第一陣にはヒシクイが多く、第二陣は残ったヒシクイとマガン、第三陣はマガンとハクガンが大潟村めがけて飛んでいきました。小友沼で観察をしている方の話では毎日この傾向は変わらないそうです。
第三陣のねぐら立ちの様子。この頃になるとようやくコンパクトデジカメでも撮影が可能です。
よーく見ると右上にハクガンが混ざっているのが見つかりますよ。
現在小友沼をねぐらにしているのはマガン3万羽以上、ヒシクイ3000羽以上、ハクチョウ(併せて)50羽、ハクガン25羽です。(ハクガン以外はおよその数字です)それが一斉に飛び立つ様は圧巻です。鳴き声・羽音とも大音量でド迫力!飛び立ちはどこからとも無く始まり、次第に大きなうねりのように水面から鳥たちがゆっくりと浮き始め、徐々にスピードと高度を上げて沼の上空を何度か旋回します。その旋回の輪からはずれた群れは一路大潟村へ。中には再び着水して次の機会を待つ群れもありました。そして3度目が終わった後の沼にはハクチョウの姿だけが残ります。(ハクチョウは更に遅くに飛び立つものとそのまま沼で過ごすものがいます。)
早起きすると得をすると言いますが、数万羽の鳥が一斉に飛び立つこのシーンは本当に印象的です。この時期を夏期ながらも鮮明に思い返しています。
その後、大潟で元気に、夢中に餌を食べるハクガンの姿がありました。
最後に私の失敗談です。待ち合わせの時刻10分前に現地に到着しました。その時、周囲は真っ暗闇です。それでも印象的なシーンを見るために続々と人が集まってきます。昨日も私の前に歩行者が2人ほどいたので危険の無いように慎重に運転しました。しかしねぐら立ち目前の沼に煌々と明かりを付けて行くわけにもいかないし歩行者の安全確保も必要。なのでスモールライトだけにして超徐行運転で行きました。しかし窓の外からヒシクイ・マガンの鳴き声が聞こえます。よく見ると沼の上空を旋回しています。「あれっ今日は早いな?」と思っていましたが私の車のスモールライトが飛び立ちを誘発してしまったのでした・・・。毎日生息数をカウントしている方々に迷惑をかけてしまいました。飛びたちの時間も本来ならば第一陣が6時35分より遅かったのでしょうね・・。
車で行く場合には鳥への配慮も必要です。こちらから地元「小友沼の自然の会」作成の注意書きをご覧になれます。参考にして下さい。
小友沼はわずか60haの農業用のため池で人工的に作られた灌漑用の池です。そのため池に毎年多くの渡り鳥が飛来し現在もマガン・ヒシクイ・オオハクチョウ・コハクチョウがねぐらとして利用しています。大潟村で採餌しているマガンやヒシクイは大半が小友沼をねぐらにしていて、毎朝夜明け前後に小友沼を発ち大潟村で餌を食べて日暮れ前に小友沼に戻っていく。という生活を繰り返しています。
しかしそれは一昨日までは耳で得た情報で実際に目で見て観察したことではありませんでした。「いつか小友沼でねぐら立ちを観察してから大潟に戻って採餌している姿を観察しないと話の信憑性がないな・・」と思っていたところ大潟草原鳥獣保護区の管理員さんに「25日に一緒に小友沼さ行がねが?」と誘ってもらえたので即決しました。
聞くところによると「今は午前7時前に第一陣が飛び立つ」と言うことでしたので「午前6:45分、小友沼の観察舎前で待ち合わせ」にしました。その時間がまだ真っ暗で夜の闇が支配しています。それが午前7時になると徐々に東の空が白みはじめ沼の様子が見えてきます。
午前7時15分の小友沼の様子
この日のねぐら立ちは第一陣が午前6時35分。第二陣が7時11分。第三陣が7時37分に小友沼を出発しました。およその傾向ですが第一陣にはヒシクイが多く、第二陣は残ったヒシクイとマガン、第三陣はマガンとハクガンが大潟村めがけて飛んでいきました。小友沼で観察をしている方の話では毎日この傾向は変わらないそうです。
第三陣のねぐら立ちの様子。この頃になるとようやくコンパクトデジカメでも撮影が可能です。
よーく見ると右上にハクガンが混ざっているのが見つかりますよ。
現在小友沼をねぐらにしているのはマガン3万羽以上、ヒシクイ3000羽以上、ハクチョウ(併せて)50羽、ハクガン25羽です。(ハクガン以外はおよその数字です)それが一斉に飛び立つ様は圧巻です。鳴き声・羽音とも大音量でド迫力!飛び立ちはどこからとも無く始まり、次第に大きなうねりのように水面から鳥たちがゆっくりと浮き始め、徐々にスピードと高度を上げて沼の上空を何度か旋回します。その旋回の輪からはずれた群れは一路大潟村へ。中には再び着水して次の機会を待つ群れもありました。そして3度目が終わった後の沼にはハクチョウの姿だけが残ります。(ハクチョウは更に遅くに飛び立つものとそのまま沼で過ごすものがいます。)
早起きすると得をすると言いますが、数万羽の鳥が一斉に飛び立つこのシーンは本当に印象的です。この時期を夏期ながらも鮮明に思い返しています。
その後、大潟で元気に、夢中に餌を食べるハクガンの姿がありました。
最後に私の失敗談です。待ち合わせの時刻10分前に現地に到着しました。その時、周囲は真っ暗闇です。それでも印象的なシーンを見るために続々と人が集まってきます。昨日も私の前に歩行者が2人ほどいたので危険の無いように慎重に運転しました。しかしねぐら立ち目前の沼に煌々と明かりを付けて行くわけにもいかないし歩行者の安全確保も必要。なのでスモールライトだけにして超徐行運転で行きました。しかし窓の外からヒシクイ・マガンの鳴き声が聞こえます。よく見ると沼の上空を旋回しています。「あれっ今日は早いな?」と思っていましたが私の車のスモールライトが飛び立ちを誘発してしまったのでした・・・。毎日生息数をカウントしている方々に迷惑をかけてしまいました。飛びたちの時間も本来ならば第一陣が6時35分より遅かったのでしょうね・・。
車で行く場合には鳥への配慮も必要です。こちらから地元「小友沼の自然の会」作成の注意書きをご覧になれます。参考にして下さい。