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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

今年の「山に寄す」から

2007年11月29日
鹿角
 鹿角自然保護官事務所のAR大堀です。八幡平のビジターセンターも雪の中で冬期間の眠りにつきました。夏の間酷使された自然観察用物品を整理しているうちに「山に寄す」と記された雑記帳を見つけました。

 雑記帳の中で、八幡平を訪れた人々の様々な思いを知ることができました。
国立公園の利用者推移という数字の中ではとらえられない一人一人の利用者の声をていねいに聴いていくのもアクティブレンジャーの大事な仕事なのだと痛感しました。

以下、八幡平ビジターセンター「山に寄す」から抜粋

6月2日
ダウン症の青年37才、仕事に励み休暇で温泉に来ています。大自然にふれ生きてがんばってのごほうびを楽しんでいます。  母記す。

8月9日
今から2年前、いろいろあって車で一人旅をしました。その時の目的地がここ八幡平!!そして大好きになりました。そして今日またこの静かな大自然を求めて来ました。やっぱり一人です。でもとても楽しい。ここには動物や風、雲、温泉・・・たくさんの命と太陽と地球の大きな生命力を五感で感じられる。埼玉に帰ってもがんばらなくちゃ。(・・もっと充電して出発しよ。)

9月2日
大阪より体の洗濯にやってまいりました。帰りたくない・・・・

10月21日
亡くなった夫とよく一緒に来ました。さみしくて一人では来られませんでした。今日は孫と一緒です。いつもと変わらずとってもきれいです。明日から
また生きていきます。ありがとう。

国立公園を訪れる人々の様々な思いにこたえられるような環境整備を真剣に考えていきたいと思うこのごろです。
 

最近まで紅葉散策で賑わった大沼もすっかり氷結して訪れる人も僅か

オオイタドリの「そう果」、冬の鳥たちの食料になるのかしら?

雪の後生掛温泉、後火山現象でできた酸性の湯の池に時々カモの群れ(種類はわかりません)が来ます。鳥も湯治をするのでしょうか?