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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

鳥たちの警戒心

2007年11月29日
秋田
 先日、雪の中の森吉巡視で不思議な体験をしてきました。と言うとちょっと大げさなのかもしれませんが・・・
 桃洞滝まで行って戻ってる最中でした。そこは湿地帯で夏であればそこら中に水が溢れてぬかるんでいるような場所なのですが、そこに差し掛かったとき何種類もの鳥の声を聞きました。私が歩いてきたからびっくりしたのかな?と思っていたのですが、鳴き声は遠ざかりません。それどころか私の直ぐ近くでコゲラやアオゲラやアカゲラがドラミングをしています。他にもたくさんの鳥が直ぐ近くで飛び回っています。

 普段であれば人間が近づくと直ぐに飛び去っていたはずなのに・・・その時の私は何とも言えない体験をしている気分でただただ眺めていました。そのうち正気(?)を取り戻して「そうだ!カメラ!」とカメラを取り出して撮影しだしました。それでも離れようとはしません。そのうち撮影に夢中になりアングルを変えるためにウロウロしだしましたがそれでもまだ離れません。それなら!と近づいていったその時・・・一斉に飛び去ってしましました。あれだけ賑やかだったのに突然静寂に包まれました。

【コゲラ】小さな体ですがドラミングの音は力強かった!

【アオゲラ】近くでドラミングを繰り返し、この日一番サービスしてくれた。

今、思い返しても不思議な感じがします。歩き疲れて気配が消えていた?こんな時期に山を歩いているから人間と認識されなかった?まぁそのどちらでもありませんよね・・実際近づこうとしたら飛んでいってしまったんですから。でもいつもよりも確実に距離は近かった。彼らの警戒範囲が狭まっているのでしょうか?

そう言えば・・秋田の鳥愛好家さん達から「伊豆沼辺りにいるガンカモ達は直ぐ近くを車が走っても平気なのに大潟のガンカモは警戒心が強くてカメラに納められる範囲にすらなかなか近寄れない」といった言葉を良く聞きます。私も週末に伊豆沼に行ってきたのでそれは実感できます。
鳥たちの警戒心・警戒範囲は場所や時期によって変わってくるのでしょうか??