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東北地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [東北地区]

自然観察会の下見

2007年11月28日
十和田
先日、12月2日(日)に行われる自然観察会の下見に行ってきました。
今回の観察会は、冬の十和田湖畔を散策。
十和田湖にやってきた冬鳥(カモの仲間など)、冬芽の観察、雪が積もっていれば動物の足跡もたくさん見られる場所です。
下見の日は、先週末に降った雪がまだ積もっていて、いろいろな動物の痕跡を見つけました。
一番多かったのはテンの足跡。そして、タヌキ、キツネ、カモシカ、ネズミ…。
雪の下から顔を出したモグラが、踏まれそうになってあわてて雪の上に飛び出し、いちもくさんに走って再び雪の下へ逃げていくのも目撃しました。
その逃げ足の早さと言ったら…「モグラだ!」と言う間もなく、指をさして「あー!」と言っている間にいなくなりました。

テンの足跡  爪の跡がくっきり


カモシカの足跡


今回の観察会は、地元の自然をよく知る自然公園指導員の山下清吉さんを講師に迎え、「森と動物と私たち」と題して、“自然と人とのかかわり”についても考えていきたいと思っています。
私たちは昔から、自然と深く関わって生きてきました。
時に、私たちの都合で、自然を変えてきました。
たとえば、木材生産のためにブナの林をスギの造林地に変えてしまったら、生態系にはどんな影響がでてくるだろうか…?
森の中ではさまざまな生き物がお互いにつながりを持って生活しています。
自然界のつながり、さらに、自然と私たちのつながりについて想像しながら冬の十和田湖畔を歩く観察会ができたらと思っています。

この下見で山下さんのお話を聞いていて、私自身も観察会がすごく楽しみになりました。
参加者の皆さんにも、自然と私たちとのつながりについて、何か感じてもらえたらうれしいと思います。

ここは本当にすばらしい自然があるんだなぁ。
何百年か先の、今と変わらない、むしろ今よりもっと立派な木々が立ち並ぶ十和田湖の自然を見てみたいものだなぁ…。
と、しみじみと語りながら帰路についたのでした。



青橅(あおぶな)湾と呼ばれる十和田湖北岸にある入り江。

観察会のお知らせはこちらをご覧下さい。
ご参加お待ちしています!